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バージャー病による潰瘍
バージャー病による潰瘍








歯周病
歯周病
バージャー病とは

バージャー病とは 喫煙する20-40代の男性に好発する四肢の閉塞性動脈疾患です.ビュルガー病,特発性脱疽,閉塞性血栓血管炎とも言われています.足趾または指にチアノーゼや強い疼痛を生じ,潰瘍・壊死となって足趾または膝下での大切断に至ることもある原因不明の難病です.Buergerが1900年代初頭から詳しく報告したことから彼の名にちなんで命名されています.わが国では約1万人の患者がいると考えられており,難病として国の特定疾患に指定されています
東および南アジアでは依然多数のバージャー病患者が肢切断を受けています.かつて,喜劇王がバージャー病のために下肢の大切断をうけたことは有名です.


バージャー病の説明

20〜40代の比較的若い男性に多い病気です. これよりも高齢の方の場合は,同じような症状でも,閉塞性動脈硬化症(ASO)である場合が多いです.
バージャー病が発症すると,手足の血管で炎症が発生し,それが原因で血管が閉塞します. 閉塞は動脈と静脈双方で発生します. また,同時に神経にも影響を及ぼします. これらが原因で,手足にチアノーゼや痛みが生じます.足だけでなく手でも閉塞が発生するのが,バージャー病の特徴のひとつです. 喫煙との関連が強く示唆されています.


バージャー病の治療方法

治療方法は現在確立されていません. 禁煙が唯一の治療方法です. しかし,不治の病ではありません.


バージャー病の予後

禁煙ができれば予後は良好です.


本学におけるバージャー病研究

この難病の原因の解明と予防法や治療法の開発のために,東京医科歯科大学ではバージャー病共同研究グループを組織して,歯周病学分野石川烈教授と当科教授岩井武尚を中心に研究を進めてきました.

バージャー病患者の口腔内と患部の血管を調べて,歯周病とバージャー病との関連について検討しました.その結果,全てのバージャー病患者は歯周病と診断され,その程度はいずれも中等度から重症でした. また,患部の血管試料のほとんどから歯周病菌が検出されました.それに対して,正常血管の試料からは歯周病菌は全く検出されませんでした.

この発見は,今まで原因不明であったバージャー病と歯周病の関連を示した世界で初めての成果で,米国の血管外科専門誌 Journal of Vascular Surgery 41巻2005年7月号に 「Oral bacteria in the occluded arteries of patients with Buerger disease」 (バージャー病患者の閉塞動脈内に口腔細菌) と題して発表されます.

この発見によりバージャー病の原因や悪化が口腔内の細菌特に歯周病菌によるという可能性が強く示され,バージャー病の予防法や治療法の開発のための大きな手掛かりが得られました.

この成果について,2005年7月1日付けで各種報道機関において報道されました.


本学プレスリリースもご参照ください.
http://www.tmd.ac.jp/cmn/soumu/kouhou/kisyakaiken.pdf
※上記はPDF formatのファイルにリンクしています. ご覧になるには アドビ アクロバットリーダー が必要です. アクロバットリーダーはこちらのサイトから入手することができます.(リンク先はアドビアクロバットリーダーのダウンロードサイトです.)


以下バージャー病に関する最近の知見についてまとめます.
  • 現在までにクラミジア肺炎菌,サイトメガロウイルス,ヘリコバクタピロリ菌,それに今回証明した歯周病菌がバージャー病以外の動脈病変からも見つかっており,そのことは我々がまとめた昨年の報告(ヨーロッパのジャーナル)も含めて世界中から報告されております.
  • Dr Buerger自身また日本の研究者(Haga E)も含めて,急性期の病理所見などからなんらかの細菌感染(今回最も多かった歯周病菌と同じスピロヘータ属の梅毒,1928年Dr Allenの口腔内細菌説など)を強く示唆しておりました.
  • バージャー病と喫煙は,強い因果関係があることはすでに証明されておりますし,喫煙により歯周病が悪化する事実に関しても多くの報告があります.
  • 社会的,経済的に安定し,さらに口腔内ケアーの行き届いた国ではバージャー病が減少しているという現実があります.
  • バージャー病が減少している我が国においても口腔内ケアーの改善は,各年代において厚生労働省の資料でも明らかになっております.
  • 歯周病菌は血栓をつくりやすく,内皮細胞内に侵入するなどの事実がすでに報告されています.
  • 歯周病菌のPCR法による検出法は,キット化されており,確立された感度の高い検査法であります.
  • 歯周病菌は酸素を嫌う嫌気性菌であり,かつ口腔内に常在する共生菌とよばれる弱い菌であります.かつ,培養や抗菌薬治療に抵抗するきわめて扱いにくい細菌の一種であるとされています.

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