39.総括  神経系、筋系は、細胞からなりたっている。その大部分のものは興奮膜を持っている。一方細胞間はシナプスによって機能的に結び付き、一つの大きな系を形作っている。  かくして形成された神経系には、視覚、聴覚、体性感覚、味覚、嗅覚の各知覚系があり、外界からそれぞれの感覚情報を得、それを処理しながら、脳に送っている。  また、一方、運動系、自律系があり、階層的に体制化されている。遠心性の情報は、パターン化されており、それぞれは、骨格筋、または内臓・腺・血管を介して外界に作用する。  総合系は、これら入出力系の間に介在し、外界から得たこれらの情報を総合し、出力パタ−ンを形成する。総合系には、その活動レベルを高めたり、低めたりする調節する系がある。 総合系は、階層的に組織化されている。より低次で系統発生的に古いものは、遺伝的に規定された個体維持、氏族保存に関わる機能を司っている。高次の系統発生的に新しいものになると、高次機能である、生後獲得することが出来る学習機能を司るようになる。