甲府市立病院神経内科部長

林 正高 著

寄生虫との百年戦争
日本住血吸虫症・撲滅への道

ISBN4-620-31422-6

毎日新聞社 1500円(税別)

 日本住血吸虫症という寄生虫が体内に取り込まれることによって発症し,今なお世界で1億2千万人もの患者がいるとされる<死の病>「日本住血吸虫症」東アジアでは一般に「シスト」という名前で呼ばれているこの版病の撲滅を目指して,四半世紀にわたって,研究と診療に携わってきた医師の,寄生虫病の撲滅を目指す壮絶な闘いの記録をまとめた好著。
 著者は,甲府市立甲府病院神経内科部長として臨床に携わる傍ら,病が広がるフィリピンを何度も訪れ現地医療に尽力してこられました。
また,個人でボランティア団体「地方病に挑む会」を総説し,擦過医大岡昇平白とともに「七百円募金(一口七百円の意)を掲げ,十二年で8銭5百万円の募金を集めて現地の患者にワクチンを送るNGO活動でも業績を上げています。
 1億人を超える人々が貧しさや無知のためから,みすみす命を落としかけている-こうした現状すら一般に走られていない昨今,ひとりでも多くの人々に「日本住血吸虫症」の現実を認識していただき,地道な活動を広げ,この<死に至る病>が地球上から撲滅される日を願う,そのような意図のもとに刊行されたものです。

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