実務

法医学は社会医学系講座なので種々の鑑定業務を担当し、これが応用医学の臨床に相当する。裁判により、 加害者ないしは被告側には相応の責任が科せられるので、鑑定者の責任は重い。従って、法医学ではこれらの鑑定業務を遺漏なく円滑に行うための研究に力が注がれている。

a)死体に関する鑑定


[司法解剖] 東京23区内(日・月・火曜日)および 茨城県(月曜日)を担当
[死因・身元調査法に基づく解剖] 東京23区内(日・月・火曜日)を担当



b)生体に関する鑑定

生体の損傷について、損傷の種類、成傷器、成傷機序、程度に関しての鑑定が裁判所、警察、弁護士などから依頼される。

当教室では、一般の方からの直接の依頼による解剖は行っておりません。すべて、警察・検察からの依頼による解剖です。

当教室における検体の取り扱いに関しまして

御身内のご不幸に心より哀悼の意を捧げます。 司法解剖では、解剖に引き続き、種々の検査を行う必要があります。そのため、血液や臓器を一定期間保存し、その後火葬しています。 司法解剖は刑事捜査の一環として行われるため、解剖の内容や死因について詳しく説明をすることは出来ません。 しかし、御身内は死亡直前に敗血症という病態に陥っていた可能性があります。剖検試料を用いた法医診断の精度向上のための研究を行っています。 新しい検査方法を開発し、または、貴重な経験を専門家に伝える必要が生じています。そのために、人権に配慮し、個人が特定出来ない形で、御身内の臓器及び 血液の一部を検査し、場合によっては学会・論文などで発表することに、ご同意を頂けると幸いです。以下の方針に従い研究を行っております。
1. 本研究は今まで困難であった剖検診断を可能に出来る可能性がある
2. 本研究は司法解剖の鑑定内容や裁判に影響を及ぼさない
3. 鑑定目的で採取した試料を、研究目的で東京医科歯科大学にて解析する
4. 東京大学で行われた司法解剖症例に関しても、東京医科歯科大学には解析に必要な情報のみを提供しプライバシー確保に努める
5 . 研究結果は学会や学術専門誌で発表される可能性がある
6 . 発表の際には個人が特定されることのないよう、十分配慮する
7 . 御遺族が希望すれば、解析結果や学会・学術専門誌への発表内容を知ることができる
8 . 本研究は御遺族の意志でいつでも中断できる
9 . これらにかかる費用は無料である

ご冥福を、心よりお祈り申し上げます。 詳細はこちら

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