脳卒中の急性期治療について
脳卒中は我が国3大疾病の一つであり、死亡原因の第4位で、患者数は悪性新生物、心疾患より多くなっています。また介護度の高い重度障害患者の半数が脳卒中であり、寝たきりや認知症の原因として最も多く、社会復帰を阻害する主要な原因疾患です。ひとたび罹患すると患者のみならず、介護者である家族の人生にも大きな影響を生じるので、社会的影響の大きな疾患といえます。
脳卒中は、発症後の一刻も早く適切な治療が症状の回復の程度を決定付けます。近年、脳卒中の急性期に対する治療は、内科的な血栓溶解 療法や、カテーテル再開通療法、内視鏡的脳内血腫除去術など、急速な進歩があります。さらに、脳卒中は再発が多い疾患ですが、その予 防にも内科的、外科的に多くの専門医療が有効です。これらの脳卒中の先端治療は、高度な専門性に加え複数の診療科によるチーム医療が 達成されることによって、大きな治療効果がはじめて可能になります。当センターは、脳外科、神経内科、救命救急科、血管内治療科の診 療科から構成され、それぞれの診療科の密接な協力体制が確立しており、全ての急性期脳卒中の患者さんに迅速かつ高度の治療を提供して 後遺症を最小限に留め、その後の再発をできる限り予防する先端医療を実践していきます。
脳卒中センターの概要
- 当脳卒中センターは救命科、神経内科、脳神経外科、血管内治療科で構成されています。これらの専門医が合同治療チームを形成し、ひとつのチームとなって治療にあたります。
- 個々の患者さんの病状に応じ、有効かつ侵襲の少ない方法で高度な急性期治療を行います。
- 内科治療・開頭手術・血管内手術・内視鏡手術など、各科のエキスパートがそれぞれの豊富な経験と高度な技術を集約して治療を行います。
- 手術部、麻酔科、放射線科、リハビリテーション部、医療福祉支援センターなどの関連部門と緊密に連携し、急性期から回復期まで、滞ることなく脳卒中の専門治療を行います。
- 当院は東京都脳卒中急性期医療機関に認定されています。
脳卒中センターの特徴
- 24時間365日、急性期脳卒中患者さんの救急搬送を受け入れ、高度な専門性をもつスタッフが治療に当たります。
- 常時MRI、CT、超音波、脳血管撮影等の緊急画像診断が可能です。
- 常時急性期脳梗塞に対する血栓溶解療法及び血管内治療(血行再建術)が可能です。
- 出血性脳卒中(くも膜下出血、脳出血)に対して、全身麻酔による手術治療が可能です。
- 高い診断能力をもつ神経内科医が病状を解析し、再発予防に向けて最良の治療プロトコールを作成します。
- 本センターが備える高度かつ多岐にわたる治療法から、患者さんの病状に合った最善の治療を提供します。
- 急性期の治療のみならず、早期の専門的リハビリテーションが可能で、高いレベルの機能予後を目指します。
- 当院の専門医数
救急専門医 | 13名 |
神経内科専門医 | 10名 |
脳神経外科専門医 | 17名(指導医 8名) |
脳神経血管内治療専門医 | 6名(指導医 2名) |
脳卒中専門医 | 12名 |
取り扱うおもな疾患と診療実績
急性期脳卒中(脳梗塞、くも膜下出血、脳出血)
おもな診療機器
- MRI(3テスラ2台、1.5テスラ2台)
- マルチスライスCT(ERセンター1台、放射線部3台、手術室1台)
- 超音波診断装置
- 経頭蓋ドップラー診断装置
- 血管内超音波診断装置血管撮影装置(4台:バイプレーン3台、IVR CT 1台)
- 簡易血小板凝集能測定装置
高度な先進医療
- 血栓溶解療法
- 開頭手術(クリッピング術、EC-ICバイパス術、ハイフローバイパス術、頚動脈内膜切除術)
- 血管内手術(コイル塞栓術、脳血管血栓回収術、頚動脈ステント留置術、頭蓋内脳血管形成術)
- 神経内視鏡手術(脳内・脳室内血腫除去術、第三脳室底開窓術)
急性期脳卒中患者さんの受け入れについて
当センターでは発症数時間以内の急性期脳卒中およびこれを疑う救急搬送患者さんを24時間体制で受け入れています。また専門治療を目的とした医療機関からの転院搬送も積極的に受け入れいています。急性期脳卒中が疑われる場合は、当院救命救急センター(03-5803-5102)へお問い合わせの上、救急車で搬送して下さい。
その他
フットワークとチームワークの良さが特徴です。各診療科が持つ最高の医療手段を駆使して最良の転帰を目指します。