2009 lecture
series
108th IBB Seminar
基質配列を利用するプロテアーゼ阻害剤の
設計と評価
講師:赤路 健一教授 京都府立医科大学・大学院医学研究科
日時:平成21年12月11日(金)15:30〜17:00
会場:東京医科歯科大学 難治疾患研究所 会議室(1階)
Abstract:
タンパク質分解酵素−プロテアーゼ−はさまざまな疾患の発症に関係しており、その阻害剤は臨床の現場でも広く用いられる薬剤のひとつである。プロテアーゼ阻害剤を設計する主要戦略のひとつに、プロテアーゼ本来の基質構造に基質切断時の遷移状態に類似した構造を埋め込み、競合阻害を起こさせる手法がある。この方法は最近の抗エイズ薬開発で大きな成功を収め、さまざまな薬剤開発に利用されつつある。本セミナーでは、抗ウイルス薬を例にとり、基質遷移状態概念に基づく薬剤設計の概略とともに、いくつかのウイルスプロテアーゼに関する我々の研究結果を紹介したい。