88th IBB Seminar
膜透過ペプチドを用いた細胞内送達
講師:二木 史朗 教授 (京都大学化学研究所)
日時:平成20年6月13日(金) 16:00〜19:00
会場:東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 ゼミナール室3F
Abstract:
近年、細胞膜透過能を有するペプチドを用いた細胞導入法が盛んに試みられるようになってきた。HIV-1 Tatペプチドやオリゴアルギニンなどのアルギニンに富む塩基性ペプチドは、代表的な膜透過ペプチドの一つであり、タンパク質や薬物をはじめとする様々な物質が細胞内に導入されたことが報告されている。ここでは、(1)この方法を用いた細胞内送達法の現状、(2)このような効率的細胞内移行を可能にする生理的機序、(3)アルギニンペプチドと細胞膜との相互作用における新しい展開などに関して、我々の研究結果を交えて概説する。