先導人(せんどうびと)    No.16 金子智行准教授
国立大学法人東京医科歯科大学生体材料工学研究所
システム研究部門 情報分野
金子 智行
金子智行准教授の写真

平成18年4月に生材研情報分野に安田教授と共に助教として赴任し、平成19年12月に准教授に昇任しました。
それ以前は東京大学の総合文化研究科で助教をしており、その時に「さきがけ」研究をスタートしました。「さきがけ」研究とは独立行政法人科学技術振興機構が行う、戦略的創造研究推進事業個人型研究のことを言います。正式名称は長いのですが、略して「PRESTO」または「さきがけ」と呼ばれています。私は平成20年度が最終年度となりますが、そこで得られた経験や感想などを紹介したいと思います。
さきがけ研究は研究総括と数名の領域アドバイザーの下で、年2回の領域会議での合宿形式の研究発表会を通して、同じ領域に集まったメンバーと議論や交流を深めながら、3年半の研究に取り組むものです。私の所属する研究領域は森島績総括の「生命現象と計測分析」領域になり、「オンチップ多電極刺激計測系による細胞ネットワークの構成的理解」の研究を行っています。一期生は私を含めて12名、二期生は10名、三期生は10名で、前回の領域会議で初めて全員揃った領域会議が大阪南港で行われました。現在、研究領域は16領域ほどあり、それぞれの研究領域は総括の考えや人柄などが反映された領域会議が行われているようです。我々の領域の森島総括は「領域会議は日常と離れた場所で行うべき」との考えから、北海道や福岡、次回開催される金沢など、全国色々なところで領域会議が開催されています。その領域会議も領域により雰囲気がかなり違うようです。他の領域は総括やアドバイザーの先生以外は発言しにくい雰囲気があったりするそうですが、我々の領域では総括やアドバイザーの先生以外にも研究者同士が活発に議論し合っています。また、領域会議終了後の懇親会でも、我々の領域では参加者のほとんどが二次会まで参加し、様々なことに関して夜遅くまで議論しています。これも森島総括やアドバイザーの先生方の人柄が出ていると思います。この様に、領域ごとに雰囲気や特色が違ってきますが、「さきがけ」研究は良きディスカッションの場であり、人との交流の場であると思います。「さきがけ」研究は若手の研究者を育成するのがねらいですが、応募には年齢制限を設けていないので、どなたでも応募することができますので、皆さんも是非一度応募してみてはいかがでしょうか。

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