• 東京科学大学病院 医科(医系診療部門)
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治療内容について

インプラント治療

インプラント治療とは

歯科インプラント治療とは、むし歯や歯周病、腫瘍や外傷などで歯を失った場合や、先天的な欠損で歯が無い状態の患者さんのあごの骨の中に
人工の歯根(歯科インプラント)を埋め込んで、その上に人工の歯を取り付けることで、噛む、喋るなどの口腔の機能を回復する治療法です。

インプラント治療にはインプラント埋入手術をはじめとした、様々な外科処置が必要になりますので、すべての患者さんに適用できる方法では
ありません。また、骨の状態によっては、あらかじめ骨を造成しておく必要もあります。
インプラント治療に関連する手術を安全に行うために、当院では術前に、血液検査などによる全身的な状態の確認とCTによる骨の状態の三次元的な診断を行います。緊張により血圧が上昇してしまう方や手術に恐怖心をお持ちの方でも、麻酔科で静脈麻酔を用いて日帰り手術を受けていただくことが可能です。また、日帰り全身麻酔による手術も可能です。

治療期間、費用は患者さんの口腔内の状態によって大きく異なりますので、上述の検査と診断の後に担当医からお伝えいたします。
初診時のカウンセリングでは大まかな治療計画と費用の概算をお伝えいたします。

抜歯後

インプラント治療の手順

<検査と診断>
お口の中の状態を把握するために、精密な検査(写真・型取り・エックス線撮影・CT撮影)を行います。
また、手術の際、あるいはインプラント治療の長期的な予後に影響を及ぼす全身的な問題の有無を
確認します。
これらの検査結果をもとに診断をし、患者さん一人ひとりに適した治療計画を立てます。


インプラントの埋め込み

<手術>
静脈麻酔下、局所麻酔下、もしくは全身麻酔下で、人工歯根(インプラント体)をあごの骨に
埋め込みます。
手術は日帰りで行います。その後、このインプラント体と骨が結合するまで一定期間置きます。


土台の取り付け

<補綴>
精密な型取りを行い、インプラント体に連結する歯を製作します。
最初に仮歯を装着し、見た目や使用感を確認した後に、最終的な上部構造を作製します。


歯を被せる

<メインテナンス>
上部構造装着後は、半年に一度の定期検診で、かみ合わせやインプラントの周囲の歯肉・骨の状態を
確認します。
インプラントも天然歯と同様に歯周病(インプラント周囲炎)を起こすことがあります。
定期的な検診でこのような状態を予防することが大切です。

費用

インプラント埋入・上部構造 65万円/1本(検査費用・消費材料含む)
骨移植 12万円-30万円
歯肉移植 3万円
ポンティック(上部構造ダミー) 12万円/1本

未承認機器・医薬品の掲載に関して

未承認医薬品等である事の明示 本院で骨補填材料として使用されているウシ由来異種移植材(バイオオス)、ブタ由来コラーゲン使用人工骨(リフィットデンタル)、β-リン酸三カルシウム製人工骨(オスフェリオンデンタル)、ハイドロキシアパタイト製人工骨(歯科用ネオボーン、アパセラム-AXデンタル)、および細胞遮断膜として使用されているブタ由来コラーゲン膜(バイオガイド)、ウシ由来コラーゲン膜(バイオメンド)は、インプラント手術を前提とした目的での使用については医薬品医療機器等法における国内での承認がされていません。
入手経路等の明示 各製品の製造業者
バイオオス:スイス国 Geistlich Pharma社
リフィットデンタル:日本国 HOYA Technosurgical社
オスフェリオンデンタル:日本国 Olympus Terumo Biomaterials社
歯科用ネオボーン:日本国 CoorsTek社
アパセラム-AXデンタル:日本国 HOYA Technosurgical社
バイオガイド:スイス国 Geistlich Pharma社
バイオメンド:アメリカ国 Zimvie社
本院で使用している製品は、上記製造業者の日本法人または販売代理店から入手しております。
国内の承認医薬品等の有無の明示 医薬品医療機器等法においてインプラント手術を前提とした目的での使用が承認されている骨補填材料および細胞遮断膜がありますが、上記製品と使用目的・方法が異なります。
諸外国における安全性等に係る情報の明示 各製品において現在重大なリスクは報告されておりませんが、生物由来材料においては未知の感染症などの伝播が生じる理論的なリスクは否定できません。
医薬品副作用被害救済制度の救済の対象にはならないことの明示 万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

実際の症例

上あごの前歯が2本ない場合

治療前

治療後

下あごの奥歯が4本ない場合

治療前

治療後

実際の症例の治療について

治療内容 歯が失われた上顎前歯部や右下臼歯部に骨の移植をした上でインプラントを埋め込み、その上に人工歯を取り付ける口腔インプラント治療を行い、見た目や機能の回復を行いました。
治療期間・回数 1か所につき約1年~1年半、15回~20回
費用 上顎前歯部2本の場合 総額 1,400,000円
右下臼歯部4本の場合 総額 2,100,000円(インプラント3本、ポンティック(ダミー)1本の場合)
インプラント埋入・上部構造:650,000円/1本
リスク・副作用 出血、腫脹、疼痛、青痣、神経麻痺、人工歯やインプラントの脱落・破折、咬合違和感、インプラント周囲炎など

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