教育目的
冠橋義歯補綴学は,上下顎すべての歯の欠損の修復を目的とする全部床義歯補綴学および部分的な歯の欠損の修復を目的とする部分床義歯補綴学とともに歯科補綴学を構成する一分野であり,人工歯冠による歯冠修復を取り扱う歯冠補綴学と,冠補綴物を応用して欠損歯列を回復することを目的とする橋義歯補綴学とをその内容としている。
教育方針
講義,示説,模型実習および臨床実習を通じて,歯質,歯の欠損にともなって生じた口腔,顎ならびに隣接する諸組織の形態,機能および外観上の障害を冠 橋義歯によって回復するに必要な学理と実際を習得させる。
人工材料による歯冠 形態の回復および冠橋義歯による咬合の回復を目的とする冠橋義歯補綴学が立脚する三本の柱は,形態学(口腔解剖学とくに歯牙解剖学),機能学(口腔生理学)および材料学(歯科理工学)であるので,冠橋義歯補綴学の教育においては,これらの知識を総合して,いかにして生物学的に適正な修復を行なうか,という冠橋義歯補綴学の内容を理解させる。
そのほか歯髄の病理,処置に関連して歯内治療学,修復物の歯周刺激,歯周組織への負担過重およびプラークコントロールに関連して歯周治療学,歯質削除に関連して保存修復学などの臨床学科目との関連を学ばせる。