(12)細胞のエネルギー獲得と利用のしくみ
Bioenergetics
原 諭 吉
1 科目の概要
私たちの体は食物に含まれるエネルギーを用いて,精神活動や肉体的活動を行っている。食物分子からどのようにしてエネルギーを取り出し,どのようにして筋肉運動や思考活動のエネルギーに変えるのだろうか。本講義ではその分子メカニズムを中心にヒトの体の代謝について学び,この分野の最新の研究についても勉強する。またエネルギー代謝と密接に関わる肥満や糖尿病などの疾患について生化学・分子生物学的観点から理解し,その予防について考える。
2 教育方針・教育目標
ヒトの代謝学・生化学を理解し,さまざまな代謝性疾患,とりわけ生活習慣病の発症予防に関心を持たせることを目標とし,できるだけセミナー形式で行う。
3 教育内容
回数 |
項 目 |
内 容 |
担当者 |
1 |
ヒト代謝学総論 |
ヒト代謝学,生活習慣病 |
原 諭吉 |
2 |
バイオエナジー1 |
生体エネルギー変換機構 |
〃 |
3 |
バイオエナジー2 |
ミトコンドリアのATP産成と疾患 |
〃 |
4 |
物質輸送 |
能動輸送と受動輸送,イオンチャネル |
〃 |
5 |
筋肉・細胞運動・小胞輸送 |
化学エネルギーから運動エネルギーへの変換 |
〃 |
6 |
エネルギー代謝学 |
エネルギー代謝研究,遺伝子検査 |
〃 |
〔単位〕選択1単位
〔場所〕
4 教科書・参考書
生化学−分子から病態まで1− 香川靖雄 編 東京化学同人 ISBN 4-8079-0511-2
Biochemistry L. Stryer 著 Freeman and Company, New York ISBN
0-7167-2009-4
5 他科目との関連
生化学講義・実習と密接に関係する。
6 受講上の注意
特になし。
7 成績評価方法
出席,レポートとセミナーにおける発表によって判定する。