RESEARCH
工学 ☓ 医歯薬学
メディカルデバイスと臓器チップの研究開発
バイオ医薬品やドラッグリポジショニング研究の進展により、従来治療が困難であった疾患の治療が可能になりつつあります。また、薬物治療が困難な疾患に対しても、細胞移植による根本的治療が期待されています。しかしながら、どちらも実用化への大きな課題の一つとして、薬物あるいは細胞の患部への送達法が挙げられます。本研究室では、薬物および移植細胞の価値を最大限に高めるために、低侵襲かつ効果的な薬物・細胞送達システムを開発しております。特に、様々な薬物を持続的に放出可能な小型の体内埋込型薬物徐放デバイスを作製し、後眼部疾患や局所ガンに対する低侵襲治療法の開発に繋げることを目標としています。また、脆弱な培養生体組織を医療用細管にて低侵襲に移植可能にするために、生分解性ナノ薄膜を移植担体とする送達システムの開発にも取り組んでいます。
また、別の研究テーマとして臓器チップ(Organ-on-a-chip)の開発も行っています。臓器チップは効率的な創薬への応用や動物実験代替法として注目されており、本研究室でも活発に研究を行っております。これまで、網膜チップ、肝臓チップ、腸管チップ、膵島チップなどを開発してきており、現在は胎盤チップの開発を進めています。この胎盤チップの開発により、医薬品の胎児への健康影響をより正確に評価できるようになると期待されています。
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薬物徐放デバイス>
図1: 後眼部疾患用の薬物徐放デバイス
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臓器チップ>
図2: 網膜上皮細胞-on-a-chip(
文献
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