後期、金曜2時限
本講義は、特に、漢文で書かれた中国医学古典を読むための基礎的な力を身につけることを目指します。
今年度は、史書に語られる名医列伝や古代中国の文人による養生論などを中心に扱います。
具
体的には、『史記』扁鵲倉公列伝、『後漢書』および『三国志』の華陀伝、『傷寒論』序文(張仲景伝)魏晋南北朝に活躍した文人たちによる養生論を扱う予定
です。これらを読みながら、古代中国における医学に対する考え方を理解していきます。同時に、中国医学古典を読むために必要な医古文の知識を自然と身につ
けられるようにします。
現代では東洋医学が再び見直されつつあります。西洋医学と東洋医学のそれぞれの特徴を生かし、両者を融合した医療
がすでに模索されています。また東洋医学の考え方を知ることは、相対的に西洋医学に対する理解を深め、ひいては医学のあり方に対する考え方を広げることに
もつながるものと考えられます。
本講義での漢文講読を通して、東洋の医学書を自力で読む力を養い、より幅広い観点から医学を考えるきっかけを作ることができるのではないかと思います。
1)担当箇所の発表の内容 2)発表を聞く態度と質疑応答への参加状況 3)出席や取り組み方などの平常点
これらを総合的に評価します。
講義で使用する文献はプリントで配布します。
漢和辞典が必要です。