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My Career Story

高橋 真有 氏

大学院医歯学総合研究科(医)
システム神経生理学分野
講師(キャリアアップ)

当制度に申請した理由を教えてください。

現在研究を取り巻く環境は、国立大学においてすら、厳しくなっています。研究者は、はやりの研究、出口志向の研究、応用研究に集中し、高額の研究費を獲得しているものが優れた研究者であると評価され、科学研究費を審査する研究者も同じ考えで選考を行うため、知的好奇心に根差した、基本的で重要な問題を研究しようとする研究者には、極めて生き残るのが厳しい状況にあります。

ご自身のお仕事の内容とその魅力について教えてください。

専門は、システム神経生理学で、高等哺乳類を用いて、脳の重要な機能である「感覚情報を運動情報に変換する機構」を、神経生理学的、解剖学的方法を用いて脳内神経回路を同定し、脳内の情報処理機構を解析しています。具体的には、随意眼球運動系をモデルとして、上丘、前庭系、小脳を含めた運動制御の神経機構を研究しています。高等哺乳類を用いた神経生理の研究は、研究者として独立できるまでに年月がかかりその後も大変ですが、高次脳機能を解明するには、実際に働いている脳の神経活動を記録し、情報の流れを解析することが大切と考え、日々実験を行っています。

キャリアアップ教員に就いたことで、ご自身やご周囲で変化したこと等があれば教えてください。

事務の方々が、前より少し親切に対応してくれるようになりました。思ったより多くの方がご存知で、「よかったね」と励ましてくださいました。
堤教授と相談して、医学部5年生の耳鼻科の臨床講義を受け持ち、毎週月曜日、専門のめまい平衡系と眼球運動系の臨床に関して、基礎生理学者はどのように病態生理を理解するか、という講義を始めました。 現在、MD-PhDコースに進学予定の5年生、医学科2年の学生3名と実験をしながら、指導を開始しています。

当制度に期待すること、ご要望等はありますか。

このような制度が成果を上げられるかどうかは、制度を実行する側が、仕事を進めるうえで必要な環境をどれだけ本気で提供できるかということと、援助を受ける側が、他から見て納得されるような存在になれるかにかかっていると思います。他の努力をして成果を上げている、医師、歯科医師、研究者から見て、妥当と思われるように、努力したいと考えています。

今後の目標を教えてください。

優れた臨床医師になるには、科学者としての訓練をできるだけ早い時期に受けることが大切であるということを、学生に理解させたいと思っています。そのためには、受験勉強の延長のような多くの知識の羅列を学ぶのではなく、絶えず何故という疑問をもって考えながら、医学を学ぶ態度を身に付けられるような医学生を育てたいと、思っております。

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