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リサーチ・ユニバーシティ推進機構

世界を先導するリサーチ・ユニバーシティへ

Brand-new Research University Lead the World

大学の研究戦略や知的財産を担う研究マネジメント人材の確保や、集中的な研究力強化の取り組みにより大学を支援する「研究大学強化促進事業」。2013(平成25)年、東京医科歯科大学は同事業に採択され、全学体制による研究推進、研究成果の実用化による社会貢献を目指した事業を進み始めた。

 近年、日本の大学の研究力と国際競争力の低下が叫ばれている。被引用度の高い日本人の論文数を見ると、2000~2002年は世界4位だったが、2010~2012年では8位に低下。高引用度論文数で上位100位に入る分野を有する大学数では、米国118大学、英国28大学、中国39大学であるのに対し、日本はわずか8大学と大きく差が開いている。
 そこで文部科学省では、大学や研究機関の研究力強化を目的とした「研究大学強化促進事業」を創設。国内大学の研究力強化を目的に、優れた事業を各大学に公募した。2013年度には、東京医科歯科大学を含む22大学・機関が採択。各大学の研究費の獲得状況、論文被引用数、産学連携の実績などが数値化され、総合点で評価された。そのうえで行われたヒアリングも数値化するなど、国際競争力の向上を重視して、各大学の特色をすべて可視化した状態で選考が行われた。
 同事業の東京医科歯科大学への支援期間は10年間で、年3億円の支援規模となる。リサーチ・アドミニストレータ(RA)などの研究支援人材の確保・活用が必須条件だ。研究戦略や知財管理などを担うRAを配置することで、研究者が研究活動に専念し、より高い成果を上げられる研究環境を整備することが狙いだ。

東京医科歯科大学の特徴を活かした研究力強化

 東京医科歯科大学は、1論文あたりの被引用率がアジアの大学ランキング1位、世界大学ランキングでは国内8位という実績を持つ。科研費補助金内定額で見ると、消化器内科学で1位、膠原病・アレルギー内科学、整形外科学、腫瘍診断学で2位と、幅広い分野で実績を上げている。
 また、この事業の中でも重要視されている国際化については、チリ、ガーナ、タイの海外拠点を中心に、世界28カ国・78大学等と国際交流協定を締結し、共同研究・臨床実習などを通して人材交流・育成を行ってきた。こうした強みとなる特色をベースに、さらに研究力を強化するため、東京医科歯科大学では全学体制の東京医科歯科大学リサーチ・ユニバーシティ(RU)推進機構を設置。学内の研究環境を整備するほか、研究推進体制の改革を行う。研究戦略の策定や研究活動の支援・知的財産の創出・保護、産学連携の推進などは、統合研究機構が担う。
 リサーチ・ユニバーシティ推進機構は、産学連携研究センターや、医療イノベーション推進センター、医歯学研究支援センター、リサーチコアセンター、実験動物センター、生命倫理研究センター、疾患バイオリソースセンター、再生医療研究センター、脳統合機能研究センター、臨床試験管理センター、低侵襲医歯学研究センターなどの学内共同教育研究施設に対しても業務支援を行っていく。

柱となる5つの取り組みで研究力強化を実現

 RU推進機構では、研究力強化を実現するために5つの大きな柱を事業の取り組みとして掲げている。優れた人材の確保、研究環境の整備、ガバナンス強化、産学連携の推進、URA(ユニバーシティ・リサーチ・アドミニストレーター)室の設置によって研究・産学連携をこれまで以上に推進します。
 「優れた人材の確保」については、国際公募テニュアトラック制度の定着や新規大学院コースの設置などにより、優秀な若手研究者が集まりやすい環境を整備する。
 これまでも大学院の改革により、医歯学総合研究科と生命情報科学教育部という2つの大学院を2012年度から医歯学総合研究科として統合。また、6つの研究機関(国立精神・神経医療研究センター、理化学研究所、国立がん研究センター、国立成育医療研究センター、東京都医学総合研究所、がん研究会)と連携して、修士課程の学生が2年間研究に専念できるよう連携大学院を設置した。こうした取り組みを、さらに発展させて、教員の流動性向上や外国人教員の増加を目指す。
 「研究環境の整備」では、研究支援センターの整備や育児・介護中の女性研究者・職員に対するワーキングシェアの導入などにより、より働きやすい環境を整備する。2013年4月には、従来の「女性研究者支援モデル育成事業」を引き継いで「学生・女性支援センター女性支援部」を設立。常設組織として、女性研究者や学生、職員が安心して子育てと仕事を両立できるよう、環境整備や意識改革を進める計画だ。
 「ガバナンス強化」は、年棒制の拡大と人事規制の改正、学長裁量による分野・センターの新設や教員増員などを行うことで、迅速な改革実現を可能にする素地を固める。人事・労務制度については、医歯学融合教育の実現や大学院改革などを通じて改善が進んでいるが、全学での研究力強化を意識して、さらに柔軟かつ幅広く取り組んでいく方針だ。
 「産学連携の推進」では、民間企業からの大学院特別研究生の受け入れ、ジョイントリサーチ講座の新設、医学系COI(利益相反)マネジメントガイドラインの策定と普及、産学連携評価指標の導入などを実施する。従来の研究・産学連携推進機構をさらに進化させ、学内の研究シーズを、大学発先進医療・医薬品・医療機器の国際展開まで一気通貫的に実現するための支援組織「医療イノベーション推進センター」がある。
 これらの取り組みの横断的な支援を「URA室」が担う。URAは、研究費獲得、研究戦略企画、治験・臨床研究のサポートなどを行う専門人材で、研究者が研究に注力できるよう重要な役割を担う。研究シーズの段階から、研究費獲得のための申請書の作成、治験などを含む事業家レベルまで研究全体に関わってマネジメントする。
 5つの事業の中でも、研究をあらゆる面から支援するURA室が特に重要だと考えています。さらに、各事業を個別ではなく同時に進めることで強いシナジーが生まれ、さらなる研究力強化が実現する。

研究力強化はすべての教職員にとってメリットがあることを自覚してもらうことが重要

 一連の取り組みでは、東京医科歯科大学の研究力を強化する一方、いくつかの弱みを克服することを目指している。例えば、これまで東京医科歯科大学では、研究資金の調達・管理や知財管理・活用をマネジメントする人材が不足しているという課題があった。
 「URA室の求められていることの1つが研究のマネジメントです。研究資金の獲得から研究シーズの事業化までをサポートし得る経営マインドを持ったURAに大いに活躍してもらいたいと考えています。」
 さらに東京医科歯科大学の大学名そのものの認知度を高めるため、また、高い評価を得ている研究実績に見合うよう、大学の知名度向上につながる情報発信を国内外に向けて強化。具体的には、ブランド力の向上、有効かつ効率的な広報システムの構築、学内情報の集約と共有化を目指す。
 「広報活動の充実は、研究成果を積極的にアウトリーチすることで産学連携の促進や優秀な学生・研究者の獲得に役立つため、さらに注力する必要があります。」
 このような体制で研究大学強化促進事業を推進するためには、全学の教職員の意思疎通や課題の共有なども必要となる。既に同事業の全学体制での推進については全部局長の承認を受けており、今後はFDを実施しながら、周知徹底していく計画だ。
 「研究力強化はすべての教職員にとってメリットがあるということを自覚してもらうことが重要。」
 「研究力強化は、基礎研究分野はもちろんのこと、臨床研究分野も支援する体制です。例えば、臨床医の研究に費やす負荷を軽減するために、医歯学研究支援センターで研究用のサンプルをセンターにいるオペレーターが計測することも視野に入れています。これだけでも、臨床医などが研究に費やす時間の負荷を軽減できるでしょう。」
 同事業を推し進めることで、教育力のさらなるレベルアップも期待される。