グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム  > 消化管外科学分野  > 胃外科  > 低侵襲手術について  > 腹腔鏡下手術について

腹腔鏡下手術について

腹腔鏡手術はロボット支援下手術と同様、低侵襲手術の一つと位置付けられています。小型カメラで適切な視野をモニター上に映し出し、鉗子と呼ばれる手術器具や超音波凝固切開装置等のエネルギーデバイスを適切に使用する必要があることから、開腹手術と比較すると手術難易度は高く、チームワークも必要とされます。
世界で初めての腹腔鏡下幽門側胃切除術は、1991年に日本で行われました。その後年々国内での手術件数は増加し、多くの施設で行われるようになっています。近年では腹腔鏡の小型カメラの性能や、手術機器の目覚ましい進歩があり、手術手技の定型化が進んだ結果、熟練したチームであれば安全に施行可能であることが示されています。
当院では1999年に1例目の腹腔鏡下胃切除術を施行し、以後継続的に症例を積み重ねて、2018年には腹腔鏡下胃切除術1100例を達成しました(ロボット支援下の腹腔鏡手術を含む)。2019年8月現在もロボット支援下手術とともに、「低侵襲手術」として積極的に行っています。
当科では進行癌の患者様に関しても、学会や臨床試験の最新の知見を取り入れながら、これまでの当科および診療科長の豊富な経験から、慎重に適応を判断した上で低侵襲手術を行っています。高度のリンパ節転移が疑われる場合などでも、術前に化学療法を行うことで腫瘍を小さくしてから低侵襲手術を行っています。ただし膵臓などの他臓器への浸潤が疑われる場合や巨大な進行癌など、視野や操作性が制限されることで安全性や根治性に少しでも不安がある場合には、従来の開腹手術をお勧めする場合もあります。


予期される治療期間、手術費用はロボット支援下手術とほぼ同等です。

【ロボット支援下手術における、予期される治療期間、手術費用】
予測される治療期間と手術費用について
一般的な術後経過としては、ロボット支援下幽門側胃切除では1日目から水分摂取、2日目より食事開始となります。ロボット支援下胃全摘やロボット支援下噴門側胃切除では1日目から水分摂取、3日目より食事開始となります。食事の内容は5分粥程度まで食べられれば退院可能ですが、併存する病気や合併症の発症により延長することがあります。ロボット支援下幽門側胃切除では約6~7日、ロボット支援下胃全摘やロボット支援下噴門側胃切除では約7~8日の術後入院期間を見込んでいます。また、退院後は継続して自宅での食事療養が必要です。入院中に管理栄養士と面談していただき、胃切除後の食事療法について確認をしていただきます(栄養指導)。
手術を含む入院にかかる費用は、腹腔鏡下胃切除術と同等ですが、入院日数などにより差があります。また、合併症などで入院期間が延びる場合は総医療費も高くなりますが、その場合の入院費用は各自の健康保険でお支払いいただくことになります(高額医療制度により支払い上限が決まっています)。

ロボット支援下手術との違いについて
通常の「腹腔鏡手術」は直接術者や助手が鉗子を手で持って扱い、腹腔鏡のカメラを助手(スコピスト)が手で持って扱うのに対し、ロボット支援下手術は鉗子もカメラもロボットアームが持ち、術者が機械を介してロボットアームを遠隔操作します。ロボット支援下手術の大きなメリットとしてはロボットアームの多関節機能による鉗子の操作性の向上ですが、術式や病変の位置、大きさによっては、通常の「腹腔鏡手術」でも手技を定型化しているため、それほど操作性に不自由を感じません。患者様によっては、通常の「腹腔鏡手術」をお勧めする場合もございます。