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プレスリリース

「関節リウマチ制圧に向けた新しい抗リウマチ薬の発見」-従来薬と異なる作用メカニズムをもつ新種類の抗リウマチ薬-

上阪 等 准教授
本学大学院医歯学総合研究科
膠原病・リウマチ内科学分野

東京医科歯科大学大学院膠原病・リウマチ内科学分野の上阪等准教授と宮坂信之教授の研究グループは、理化学研究所、精神神経センター、万有製薬との共同研究で、サイクリン依存性キナーゼ阻害薬が新たな種類の抗リウマチ薬となりうることを明らかにしました。この研究は文部科学省科学研究費補助金の支援でおこなわれたもので、その研究成果は、米科学誌Journal of Immunology(免疫学雑誌)に、2008年2月1日付で発表されました。

ポイント

・関節リウマチ患者さんの関節破壊のメカニズムを研究した結果、サイクリン依存性キナーゼ阻害薬という、細胞増殖を抑制する薬剤が新しい治療薬として有望であることを発見し、その関節炎に対する効果を関節リウマチの動物モデルで証明しました
・イクリン依存性キナーゼ阻害薬は、抗癌剤としてのヒト臨床試験において既により大量の投与がなされて安全性が証明されています。この研究では、より少量の投与が劇的な効果をもつことを示しており、将来、関節リウマチ治療に用いられることが期待されます
・従来の抗リウマチ薬とはまったく違った作用メカニズムを持ち、免疫力を抑えることなく、関節リウマチ制圧に向けた新しい治療ができることが期待されます。

研究成果の概要と意義

関節リウマチはサイトカインによる炎症とその結果おこる滑膜細胞の増殖のふたつが関節破壊の原因と知られています。現在、抗サイトカイン療法が臨床応用されて大きな治療効果を上げていますが、完全に関節リウマチを制圧するには至っていません。本研究で強力な関節炎治療効果の認められたサイクリン依存性キナーゼ阻害薬は、おもに細胞増殖により関節滑膜が腫れることを防ぎながら、かつサイトカイン産生も抑えることで効果を発揮します。動物実験では、抗サイトカイン療法に認められるような免疫力の抑制も認められず、しかも関節炎によって起こる関節破壊を強力に抑制しました。したがって、この種の薬剤が将来、関節リウマチ制圧のために臨床応用されることが期待されます。

お問い合わせ先

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
膠原病・リウマチ内科学分野
上阪 等 (こうさか ひとし)、宮坂 信之 (みやさか のぶゆき)
電話: 03-5803-5209
e-mail:kohsaka.rheu(ここに@を入れてください)tmd.ac.jp
ホームページ:http://www.tmd.ac.jp/grad/rheu/rheu-J.htm