グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム > プレスリリース > 「骨粗鬆症における交感神経作用のメカニズムの解明」【野田政樹 教授】

「骨粗鬆症における交感神経作用のメカニズムの解明」【野田政樹 教授】

野田 政樹 教授
難治疾患研究所 分子薬理学分野・グローバルCOEプログラム(右)
江面 陽一 准教授
同上(左)

骨と神経を結ぶ分子の機能の発見


 東京医科歯科大学難治疾患研究所分子薬理学分野・グローバルCOEプログラム -歯と骨の分子疾患科学国際教育研究拠点- の野田教授と江面准教授の研究グループは、ピッツバーグ大学、順天堂大学、ラトガース大学、コロンビア大学との共同研究で骨粗鬆症を起す、運動や重力刺激が無いと骨の減る現象(廃用性骨萎縮)の原因が交感神経の骨芽細胞作用を仲介するOPNによることを突き止めました。この研究は文部科学省科学研究費補助金並びにグローバルCOEプログラムの支援のもとで行われたものでその成果は国際学術雑誌Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(PNAS)に2011年10月10日【米国時間】付オンライン版で発表されました。

ポイント

骨粗鬆症と神経の関わりについては、これらをつなぐ分子がこれまで不明でしたが、本研究ではオステオポンチン(OPN)がこの仲介分子であることを発見しました。
骨粗鬆症は寝たきりや宇宙の無重力環境に際して著明に進行しますが、この場合の原因は不明です。今回のOPNの発見から病態の解明が期待されます。
今後OPNを標的にした新しい治療法や創薬への道が開かれました。

研究成果の概要と意義

 骨粗鬆症が寝たきりや無重力の状態で急速に進行すること、また反射性交感神経性ジストロフィーにおける骨委縮など、交感神経と骨との関わりが知られておりました。しかし骨の量の減少が交感神経の亢進のもとにいかに働くかという仕組みがわからなかった為、廃用性骨萎縮に対する有効な治療法は現在も見いだされておりません。私達の研究グループは寝たきり等により起る廃用性骨萎縮が交感神経系のブロッカーにより抑制されること、また同時に骨芽細胞の細胞外基質であるOPNの欠失が廃用性骨萎縮を抑止することを観察し、この知見に基づいて今回の研究で寝たきり等による廃用性骨萎縮の交感神経系の作用においてはOPNがその仲介をなす重要な分子であることを見出しました。この発見により、OPNに対する抑止薬の開発を含め、廃用性骨萎縮に関わる治療への道が開かれました。この研究をさらに発展することにより、我が国において急速に増加している骨粗鬆症の中でも特に、循環器疾患ならびに神経系疾患等の全身性疾患による、運動機能低下に伴う廃用性骨萎縮に対する病態の更なる解明と新規治療法への開発が期待できます。

問い合わせ先

東京医科歯科大学 難治疾患研究所 分子薬理学分野・グローバルCOEプログラム
野田 政樹(のだ まさき)
TEL: 03-5803-4061
E-mail: noda.mph(ここに@を入れてください)mri.tmd.ac.jp