分子代謝医学分野

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教授挨拶

分子代謝医学分野は、2003年4月に東京医科歯科大学難治疾患研究所(先端分子医学研究部門)に発足した比較的新しい研究室です。「独創的な医学研究の実践」と「次世代を担う若手研究者の育成」を研究室運営の基本理念として、わが国の先端医学・先進医療の発展に少しでも貢献したいと考えています。

私たちの研究室では、内臓脂肪型肥満を背景として発症するメタボリックシンドロームあるいは糖尿病、高血圧症、動脈硬化症などの生活習慣病の成因の解明と新しい治療戦略の確立を目指しています。生活習慣病は遺伝素因と環境因子の相互作用により発症する代表的な多因子疾患であり、生活習慣病の全体像の解明には、臓器、細胞、分子、遺伝子レベルの階層別の解析とこれにより得られる膨大な情報の統合的理解が必須です。私たちの研究室では、内分泌・代謝学の観点より、全ての臓器あるいは細胞の機能制御に関連する「慢性炎症」と「エピジェネティクス」を横断的なキーワードとして、メタボリックシンドロームあるいは生活習慣病に関する分子医学的研究を推進しています。臓器別研究と臓器横断的研究の双方を通して、オリジナリティーの高い基礎研究とその医学応用を目指すとともに、高い専門性と総合力を兼ね備えた若手研究者を育成したいと考えています。

私たちの研究室には、医学部、歯学部、農学部、獣医学部、薬学部、理学部、工学部などほとんど全ての理科系の学部出身者が参加しており、多様性に富んだヘテロな研究集団になっています。研究室では、人生で最も大切な時期の多くの時間を過ごしてもらうため、日々の研究活動を通してできるだけ良い経験をしてほしいと願っています。長い研究生活では、思い通りにならないことが多く、時には心が折れそうにもなりますが、研究ほど努力が裏切られないものはないと思います。自分自身で考え抜いて、一生懸命頑張って、仲間と力を合わせて困難を乗り越えた時の喜びは格別なものです。若手研究者には「ハードワーク」を通して「やりがい」を実感してほしいと思っています。

研究室のスタートから9年目を迎えて、ホームページを一新しました。目指すものが異なる将来のある若手を預かる責任の重さを感じる毎日ですが、日ごとに研究室の成長を実感しています。これまで以上に多くの人と新しい研究テーマに出会いながら、今後の研究室の進化の予感にワクワクしています。先が見えない時代だからこそ、各自がしっかり実力を付けて、世界に向けて独創的な情報を発信し、豊かな研究生活をエンジョイしたいものです。

Let’s enjoy science, shall we? Yes, we can!

2011年4月
東京医科歯科大学難治疾患研究所
分子代謝医学分野
教授 小川佳宏