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イベント情報

日本学術振興会先端研究拠点事業
第一回国際ワークショップ骨と関節の先端分子医科学の開催

Medical Research Institute Tokyo Medical and Dental University

国際ワークショップの様子

2004年6月22日東京ガーデンパレスにおいて独立行政法人日本学術振興会先端研究拠点事業による第一回骨と関節の先端分子医科学(First International Workshop on Advanced Bone and Joint Sciences)(ABJS)の国際ワークショップが開催されました。


難治疾患研究所 分子薬理学
野田政樹

この事業は2003年11月に独立法人化をおこなった独立行政法人日本学術振興会が新たな国際戦略として開始した事業であり、欧米の先進14カ国を指定しこれらの学術先進国に共通した重要研究テーマであり、尚且つ科学のうえでも先端的な研究について国際的な拠点を構築し我国の研究推進を先進国間の研究と併せて国際的に進展させることを目的としています。
すべての科学の分野からの応募は148件のうち12件が採択されました。今回採択された事業は『骨・軟骨疾患の先端的分子病態生理学研究の国際的拠点形成』と題するプログラムで我国においては本学の澁谷浩司教授とコーディネーターの野田政樹教授ならびに難治疾患研究所の臨床系の教室として四宮謙一教授が参加し日本の骨関節研究のコアとして2年間活動することとなりました。
学術振興会の指定する先進国からは、米国のハーバード大学、カナダのトロント大学、オーストリアのウィーン大学の本研究分野における中枢的な研究拠点がそれぞれの国のコアとして、また日本では本学の他に東京大学が拠点形成に参加しています。

国際ワークショップにおいては鈴木章夫学長から祝辞が述べられ、先進国の共通の課題である骨関節疾患に対する共同研究を推進し、患者にとって一刻も早い成果が得られることを目指しこの協力事業の重要性を生かすよう訓示がありました。
また日本学術振興会監事の井上博充先生より新たに出発した独立行政法人日本学術振興会の新事業として採択された本学のプログラムに対する期待とお祝いが述べられました。コーディネーターの野田教授から本プログラムの構想についての導入と紹介があり、第一部では森田育男教授、Erwin Wagner教授の司会のもとに野田教授から骨形成における骨形成シグナルを調節する負の分子機構の解析について報告がなされ、続いてハーバード大学のHenry Krornenberg教授から軟骨形成におけるPTHrPとその下流における増殖ならびに分化の制御機構における分子の役割についての報告がなされました。

第二部では澁谷浩司教授、Cliff Tabin教授の座長で東京大学分子細胞生物学研究所の加藤茂明教授による骨芽細胞における転写のコファクターの解析についての報告があり、またウィーン大学の分子病理研究所のChristine Hartmann先生からWnt7aのノックアウトマウスの解析と骨軟骨におけるその役割の報告がなされました。
午後の第三部では柳下正樹教授、小川佳宏教授の司会でTabin教授からBMPのconditional ノックアウトならびにダブルノックアウトを用いた最新の知見が報告され、東京大学医学部の川口浩助教授からノックアウトマウスの実験系を駆使した骨粗鬆症の成立メカニズムの解析が報告されました。
第四部では宮坂信之教授、Henry Kronenberg教授の座長のもとウィーン大学のErwin Wagner教授によりFra2を中心とした骨形成シグナルの解析による新展開の報告があり四宮教授からBMPおよび新しい担体を用いた骨形成の臨床的な応用の展開についての研究が報告されました。
第五部は若手のセッションとしてChristine Hartmann先生、宗田大教授の座長のもと高柳広COE特任教授の破骨細胞形成におけるITAM系統の新しいシグナルに基づく制御機構の解析が述べられ、中島和久COE特任講師によりOsterixの骨形成における役割の解析が報告されました。

本ワークショップの前日と翌日に若手研究者の国際交流の場が三回のミニセッションによって構成され、またシニア研究者による研究検討会がおこなわれ、ワークショップを含めた国際協力に基づく討議が三日間に渡りおこなわれました。

国際ワークショップの様子

レセプションでは鈴木章夫学長、谷口郁雄研究担当理事、江藤一洋大学院医歯学総合研究科長より、この日本学術振興会先端拠点事業に対する祝辞が述べられ、各国の主任研究者より今後の抱負が述べられました。
日本学術振興会のこの先端拠点形成事業では共同研究推進および研究者間の相互交流とともに各先進国と共に次世代の研究を担う若手研究者を育成する点が三つの柱として掲げられています。

骨および関節疾患は、急速な高齢化の進行する我国においてとこれに伴う健康寿命を更に二年延ばすことを目標として掲げる我国の高齢者政策のうえでも重要な研究の柱の一角を担うものであり今後の国際研究協力ならびに実質的な新しい治療に結びつく研究の展開が期待されます。

集合写真