学内女性研究者インタビュー 蜂屋 瑠見さん

蜂屋 瑠見(Rumi Hachiya)

難治疾患研究所 分子代謝医学分野 特任助教
平成13年慶應義塾大学医学部を卒業後、さいたま市立病院小児科医員として勤務。平成17年に慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程に入学。学振特別研究員を経て、平成21年に博士(医学)取得。平成22年より現職。

研究者を志した理由を教えてください

臨床現場ではまだまだわからないことが沢山ありますが、実際には疑問をなかなか解決できない、と4年間の臨床医時代の間に感じていました。この「何故?」を突き詰めてみたいという思いから研究の世界に飛び込みました。現在の研究テーマは、メタボリックシンドロームの基礎研究です。臨床現場ではもちろん、基礎研究の場においても、小児科医として子どもの健康に貢献したいという思いが常にあります。

研究と家庭生活を両立させるため、どのような工夫をされましたか

妊娠中から育児をしながら働くための準備をしていました。私立保育園を妊娠4ヶ月で予約し、確実に仕事復帰できるように環境を整えました。実家(祖父母)にも相談し、一緒に住むための準備をしました。また、妊娠したときは学振特別研究員であったため、採用中断手続きをとり、4ヶ月間研究を中断して出産後3ヵ月で復帰しました。時間を有効に使うようにスケジュールを組み、産休中には学位申請の準備などのデスクワークを在宅で行いました。現在、息子は2歳になりましたが、今でも試行錯誤しながら、効率的に時間を使う方法を模索しています。

研究を持続する上でのモチベーションを教えてください

研究のモチベーションは、探究心です。誰も知らない知見を見出したときの高揚感は、研究ならではだと思います。その探究心を羅針盤にして、自由に研究を行い、結果的に人の役に立つような成果が得られれば、より素晴らしいと思います。

女性研究者の先輩として、私たちに今できることを教えて下さい

女性の場合、キャリアアップの時期と結婚出産などライフステージの変化の時期が重なることが多いので、自分が人生で何を優先したいか考えておくことが大事ではないでしょうか。パートナーの協力は必須なので、結婚を考えている相手とは、結婚前からお互いの仕事や理想の家庭像について十分に話し合っておくと良いと思います。

(インタビュー:平成22年8月27日 修士2年 及川 真実・高橋 沙央里)

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