学内女性研究者インタビュー 西村 栄美さん

西村 栄美(Emi Nishimura)

難治疾患研究所 幹細胞医学分野 教授
滋賀医科大学医学部を卒業後、京都大学皮膚科にて臨床研修したのち、京都大学大学院で博士号(医学)を取得。ハーバード大学博士研究員、北海道大学特任助教授、金沢大学がん研究所教授を経て、平成21年より現職。

過去・現在の研究内容について教えてください

大学院時代は色素細胞の発生の研究を行いました。続いて色素細胞の幹細胞を同定し、幹細胞を維持制御するメカニズム、老化・がんの発生機序との関連について研究しています。

研究者を志した理由を教えてください

中学や高校の頃から生物に興味を持っていました。身近な生命現象を理解できるようになりたいという思いから医学部に進学しました。基礎研究をとおして疾患の理解や治療のためにお役に立てるようになりたいという思いは、今も変わりません。

学生時代はどのように過ごされましたか

大学院時代は、どうすれば良い仕事になるのだろうかと常に試行錯誤を重ねていました。海外旅行なども楽しめるように、土日もたいがい半日は研究していました。

研究を持続する上でのモチベーションを教えてください

研究対象そのものに興味を持ち続けることでしょうか。素朴な疑問や好奇心が大事かと思います。新しいことを見つけて、それが教科書に載ったり、人の健康に繋がるとしたら、研究者として幸せなことです。モチベーションを維持しながら、新しい領域を開拓できたらいいですね。

時間管理の仕方を教えてください

あまり得意ではありません。研究はじっくり考える時間が必要ですが、細切れの仕事が多くなるとなかなかうまくいかないので、何か良い手はないものかと悩んでいます。

困難への打ち勝ち方とおすすめの息抜き法を教えてください

ポジティブシンキングを心がけています。悩んだ時は、話すだけでもいくらか気が楽になる質なので、溜め込まずにしゃべっていることが多いです。無理しすぎずに、ショッピングやおしゃれを楽しむのは良い気分転換になります。

女性研究者の先輩として、私たちに今できることを教えて下さい

目の前の不思議な現象や好奇心を大切に、どうすれば目の前にあることが最高の形になるのか工夫して下さい。それが形になると、次の景色が見えてきて新たな展開が待っていることと思います。長期的に研究を続けていくためには良き理解者を見つけることも大事かと思います。

(インタビュー:平成22年9月2日 修士2年 本下 愛子)

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