
泌尿器科の疾患と治療
尿路結石
腎結石・尿管結石(尿路結石症)は、どのような病気なのですか?
腎臓で尿の中の結晶成分を核にして結石ができます。結石は、腎杯や腎盂の中で大きくなったり、尿管につまったりします。小さい結石であれば、尿と一緒に自然に体の外に排出されます。
尿路結石症は、痛みで苦しむと聞いていますが、どのような症状が出るのですか?
結石が腎臓の中にあるだけでは、基本的には無症状です。尿管に落ちてつまってしまうと、御心配のようないろいろな症状が出ます。
一番多いのが、突然おこる腰や下腹の痛みです。腰の痛みといっても、いわゆる腰痛症とは異なり、安静にしても痛みは楽になりません。〝七転八倒の苦しみ〟というのも聞いたことがあるかもしれませんが、痛みがひどいと、苦しくて一定の姿勢で寝ていられません。また、結石が膀胱に近づくと、その刺激で尿が近い、排尿後すっきりしないといった膀胱炎のような症状が出ることもあります。なお、目でみて尿に血が混じることは珍しくありません(目でみてわからなくても検尿をすると血が混じっていることがほとんどです)。
尿路結石症は良性の病気と聞いています。命にかかわるようなことはおこらないでしょうか?
尿路結石症の多くは、痛みで苦しむものの、命にかかわるような経過をたどりません。しかし、次に述べるような場合は迅速な対応が必要です。
結石がつまった状態で腎盂腎炎をおこすと、最悪の場合、腎臓に膿が貯まって敗血症になり、治療が遅れれば命にかかわることもあります。痛みだけでなく高熱が出た場合は、すぐに外来を受診して下さい。ときに両側の尿管に結石がつまり、尿毒症になることもあります。この場合も緊急の処置が必要になります。
どのような検査が行われるのでしょうか?
検尿は、血尿や感染症の有無を確認するため必須です。画像検査では、腹部超音波検査、レントゲン単純写真、CT検査です。特にCT検査は超音波や単純写真で診断がつかないような小さい結石も見つけることが可能です。
どのような治療を受けることになりますか?
5mm以下の小さな結石は、痛み止めで経過をみながら、自然に結石が排出されるのを待ちます。
10mmを越える結石では、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)や経尿道的尿管砕石術(TUL)で、自然に排出される大きさまで細かく粉砕します。5mm~10mmの結石は、部位や患者さんの状態によって治療法を選択します。当科ではESWLを行っており、TULの場合には学外の関連施設で受けていただきます。
尿路結石は、何度も繰り返すと聞きましたが?
カルシウムを主とした結石では、30~40%の方が再発するといわれています。いちばん大事なことは、結石の成分を調べることです。尿といっしょに結石が出てきたら、必ず捨てずに持参して下さい。分析の結果により、生活指導や、成分によっては投薬もいたします。
結石が出た後も、外来通院は必要ですか?
これまで何度も結石ができている方、腎結石が多発しているといわれた方は、特に経過観察が重要です。半年に一回は、レントゲン単純写真または腹部超音波検査で定期検診を受けましょう。
症状がないので受診しなかったという方がいますが、腎結石は無症状であることが多く、次に病院に来られたときに治療に時間がかかる大きな結石になっていることがあります。また、時には尿管結石でも、痛みがないばかりに、腎臓の腫れに気づかず、片側の腎臓を台無しにしてしまうこともあります。
文責:小林


