HOME > 診療のご案内 - 泌尿器科の疾患と治療:腎がん

最先端の技術で、「安全」「体への負担軽減」を実現する「ミニマム創内視鏡下手術」

泌尿器科の疾患と治療

腎がん

腎臓はどのような臓器ですか。

腎臓は,腰の高さで左右に1つずつあり,後腹膜といってお腹の後ろ側に位置しています.腎臓はソラマメのような形をしており,長さが10-12cm,幅5-6cm,厚さ4-5cmくらいの大きさです.腎臓の主な働きは,血液から体に不要な成分をろ過して尿を作ることです.他に,腎臓は,血圧の調節やカルシウムの調節もしています.全体として,腎臓は体内環境の調節という非常に大切な働きをしています.

腎臓に発生する腫瘍はどのようなものがありますか。

腎臓には,いろいろな腫瘍が発生し,これらには良性と悪性(癌)のものがあります.最も多いのは良性の腎嚢胞で,50歳以上の人では50%以上にみられます.腎臓の,尿をつくる部分(腎実質)にできた悪性腫瘍が腎がん(腎細胞がん)で,腎臓にできる癌の約90%を占めます.腎実質には,他に血管筋脂肪腫という良性腫瘍が発生することもあります.腎臓の,尿が集まる部位(腎盂)にできた悪性腫瘍は,腎盂がんと呼ばれ,腎がんとは異なった性質の癌です.

腎がんはどのような人に発生しやすいですか。

腎がんは,女性よりも男性が2-3倍多く,男女ともに加齢に伴って,腎がんの発生頻度が高まっていきます.一般に,腎がんは,若年者にはまれで,50歳以上に多く,発症のピークは70-75歳と言われています. 腎がん発症の危険因子としては,肥満,喫煙,高血圧,乳製品の過剰摂取などが指摘されています.他に,人種差があることがわかっており,私たちアジア人に比べ,欧米人で多く発症します.

腎がんではどのような症状が出るのですか。

腎がんは,初期の段階(腫瘍が小さい時期)では無症状なことが多く、最近では人間ドックや検診などの超音波(エコー)検査で偶然発見されることが多くなりました。症状がある患者さんでは、痛みを伴わない血尿が最も多く、脇腹の痛み、腹部の腫瘤と合わせ,腎がんの3主徴と言われています.病気が進行するにつれ、発熱、貧血、食欲不振、体重減少なども出現します。腎がんが転移した場合、転移部位の症状、たとえば骨転移なら骨の痛みや病的骨折,肺転移ならば咳,血痰などが出現することもあります。

どのような検査がおこなわれますか。

検査を行う目的は,腎臓の病変が腎がんかどうか,もし腎がんであれば病気が広がっているかどうかを調べることです. 超音波検査は、体に負担がかからず、手軽に行うことができるので、スクリーニング目的に広く行われています.CT検査では1cm程度の大きさの腫瘍まで診断が可能です。がんの広がり具合、リンパ節や他臓器への転移、腎がん以外の病気との鑑別、などを調べるために最も重要な検査です。造影剤を使用することによりさらに多くの情報が得られます。腎がんは進行すると腎静脈や下大静脈の中にのびていくことがありますが、MRI(核磁気共鳴画像法)検査は、血管内への腫瘍の広がりを見るのに有用です。

どのような治療がおこなわれますか。

がんが腎臓の中にある場合、治療の第一選択は手術です。手術には、根治的腎摘除(腎臓ごとがんを摘除する方法)と腎部分切除(がんの部分だけを摘除する方法)があります。がんの大きさ、広がり具合、患者さんの体力・コンディション、患者さんの希望などにより、手術のやり方が決定されます。最近は,偶然発見される小さい腎がんが多く,それらに対しては腎部分切除が施行されることが多くなっています.当科では、ミニマム創内視鏡下手術により取り出す腎と同じ程度の創から手術を行い、治療の効果はそのままに、患者さんにかかる体への負担を最小限におさえた方法を実践しております。ミニマム創内視鏡下手術では,根治的腎摘除と腎部分切除の両者を行っています. がんが腎臓だけに留まらず、転移のある場合でも、通常、腎摘除が行われます。すべての病巣をとりきることができない場合や、がんが再発した場合などは、インターフェロンなどの免疫療法あるいは分子標的治療が選択されます。われわれは、インターフェロンに加えて、既存の薬剤のうち,がんに栄養をおくる血管(新生血管)の形成をおさえる作用をもつものを併用する(I-CCA治療)ことにより、より高い治療効果をあげています。また,比較的新しい薬剤として,分子標的治療薬と呼ばれる,腎がんが成長する経路のうち特定の部位をおさえる薬剤も治療の選択肢になっています。転移病変の症状を緩和するために,放射線も用いられます。

透析をうけていると、腎がんになりやすいのですか。

現在国内で透析を行っている患者さんは年々増加し,26万人をこえ、年間3万人以上の方が新たに透析を始めています。一般に,10年以上透析を受けている人は,一般の人に比べて腎がんの発生率が20-40倍高いと言われています.透析の方法(血液透析と腹膜透析)によって腎がんの発生率に差がないことから、透析自体が危険因子というより、腎不全(腎臓の機能が廃絶した状態)に長期間さらされていることが、腎がんの発生に影響していると考えられています。


→ ミニマム創内視鏡下無阻血腎部分切除

→ ミニマム創内視鏡下手術

→ 腎摘除術の入院時の流れ

→ 腎部分切除術の入院時の流れ

文責:大塚

診療のご案内

外来診療のご案内

泌尿器科の疾患と治療

こんな症状があったら?

泌尿器科の検査について

治療のスケジュールと成績

当科の先進的な検査と治療

当科開発の治療と検査

先進的な診療

臓器温存がん治療

共同診療ユニット

業績集/国際・国内学会発表/論文

臨床研修・教室紹介

日本ミニマム創泌尿器内視鏡外科学会

東京医科歯科大学大学院
医歯学総合研究科腎泌尿器科学教室

東京都文京区湯島1-5-45
TEL 03-5803-5680
(泌尿器科外来直通)
(午前6:00~午後4:00)
当院へのアクセス

このページの先頭へ