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泌尿器科の疾患と治療

前立腺がんの診断

前立腺とはどんな臓器ですか?

前立腺は、男性のみにある臓器で、膀胱の直下にあり中を尿道が通っています。元々はクルミの実くらいの大きさです。前立腺は,精液の一部をつくり、それが精子(これは精巣でつくられます)を防御したり栄養したりする役割をしています。

最近、前立腺がんが増えていると聞きました、どのような病気ですか?

前立腺がんは、元々欧米で大変多い病気で、例えば米国では男性で最も多いがんで、死亡率も第2位です。前立腺がんは、日本でも近年急増しています。(増加率はすべてのがんの中で第1位です。)ですから、泌尿器科では最も重要な病気と考えられます。
前立腺がんは進行しますと、骨やリンパ節に転移しやすく、こうなりますと有効な治療はありますが完全に治すことは困難になります。一方、早期がんの治療成績は良好です。

前立腺がんは、タバコや食生活などの生活習慣と関係しているのでしょうか?

前立腺がんの原因として食事が重要で、脂肪の摂取量が前立腺がんの発生に最も関係していると考えられています。中でも動物性脂肪、特に赤身肉や乳製品の摂取との関連が指摘されています。米国人の動物性脂肪摂取量は日本人の約3倍で、日本人で前立腺がんの死亡率が低い一つの理由は低脂肪食によると考えられています。近年は、日本でも前立腺がんは急増しており。その原因の一つとして、食生活の欧米化が挙げられます。しかし、食事には多くの因子が関係しており、脂肪摂取と前立腺がんとの関連を否定した研究もあります。喫煙と前立腺がんの発生については現在のところはっきりしていません。

前立腺がんは、どのような症状がありますか?

早期前立腺がんは、ほとんどの場合無症状です。したがって早期発見のためには、前立腺がん検診などを受ける必要があります。前立腺がんが大きくなりますと、尿が出にくくなったり、あるいは排尿の回数が増えたりします。また尿に血が混じることもあります。重要なことは、これらの症状は前立腺がんに特有の症状ではなく、例えば前立腺肥大症でもみられます。前立腺がんが骨に転移しますと、その部分の痛み(例えば腰痛など)を生じることもあります。

前立腺がんを早期発見するにはどのようにしたらよいでしょうか?

前立腺がん検診を受けられるのがよいでしょう。方法は,血液検査の前立腺特異抗原(PSA)測定と、医師がおしりから指を入れて前立腺を触って診察すること(直腸指診)の二つが勧められます。最近は、人間ドックなどでも前立腺がんの検査が含まれることが多くなっています。

PSA検査の話をよく聞きますが、これは何でしょうか?

PSAは、前立腺でつくられるタンパクで、本来は精液の中に分泌され、精液の液化に関係した重要な働きをしています。血液の中にもPSAは少量存在しています。前立腺がんでは、この血液中のPSAが上昇することが多いため、早期診断に広く利用されています。一般に前立腺がんでない人のPSAは 4ng/ml以下ですが、4から10ng/ml(これは「グレイゾーン」といわれています)ですと前立腺がんの可能性は25%くらいになります。PSAが10ng/ml以上になりますと前立腺がんは50%以上でみられます。重要なことは、PSAのみでは前立腺がんの確定診断はできないこと、前立腺肥大症前立腺炎などの他の前立腺の病気でもPSAはしばしば上昇することです。

前立腺の直腸指診とは何ですか?

医師が手袋をして指を患者さんの肛門に入れます。前立腺は直腸の前側に位置しており、指で触ることができます。前立腺がんが疑われるような硬い部分がないかを診察する検査です。

血液検査でPSAが「グレイゾーン」(4 から10 ng/ml)と言われました。どのような検査が必要でしょうか?

前立腺がんは、超音波検査CTMRIといった画像検査のみで確定診断することはできません。現在は、前立腺がんの確定診断のためには、前立腺生検が必要です。通常は経直腸超音波検査で前立腺を見ながら、前立腺のいろいろな場所に針を刺して組織を採り、顕微鏡でがんがどうかを診断します。東京医科歯科大学泌尿器科では、前立腺立体針生検を行っています。これにより、従来の生検とくらべ、診断率、および診断の質が著明に向上しました。またグレイゾーンの場合、直腸診や画像診断の結果を総合的に評価し、即時に生検を行わずにPSAの定期的なチェックをお勧めすることもあります。

前立腺生検で前立腺がんと診断されました。どのような治療方針になりますか?

通常は、前立腺がんの広がりや転移の状況を調べるために、骨盤部の(あるいはMRI検査)と骨シンチグラフィを行います。これらの検査は、早期前立腺がんでは省略される場合もあります。大まかに、1.がんが前立腺内にとどまっているもの(限局性前立腺がん)、2.転移はないけれども、がんが前立腺の外に広がっているもの(局所進行性前立腺がん)、3.がんが骨やリンパ節に転移しているもの(転移性前立腺がん)に分けられ、これらによって治療方針がいくつかありますので、患者さんと相談して決めることになります。また、生検結果での前立腺がんの細胞の顔つき(グリーソン・スコアで評価されることが多いです)、PSA値、患者さんの年齢や合併症の有無なども治療方針を決める際に考慮されます。

文責:影山・小林・藤井・沼尾

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