教授      望月 學

助教授     大野 京子

講師      杉田 直


スタッフ    菅本 良治

        田中 明子


        飯塚 美穂子

        川口 龍史

        岩永 洋一

        大野 直則

        津田 秀子

        今井 康久

        堀江 真太郎

        小川 学

        田中 宏幸

        小泉 千春


 

《医局の構成》

2005年1月1日現在、教室は教授以下69名の眼科医師で構成されています。その内訳は、23名が大学内、45名が教育関連病院の出張、1名が海外留学です。その他、大学内のスタッフとしては、視能訓練士4名、医局秘書1名、教授秘書1名、研究補助員1名です。

専門外来紹介

ぶどう膜外来


 
毎週2回(月曜日と木曜日の午後)ぶどう膜専門外来が開かれています。ベーチェット病、サルコイドーシス、フォークト・小柳・原田病、各種リウマチ疾患や膠原病に伴うぶどう膜炎や、ウイルス、細菌、真菌、寄生虫によるぶどう膜炎と幅広く様々な病気を対象としています。診療スタッフは望月教授を中心として14名の眼科医で構成され、最新の診療技術と治療法を取り入れて診療にあたっています。ぶどう膜専門外来には東京都、近隣の県のみならず全国の施設から紹介された我が国のぶどう膜診療の中心施設となっています。また、ぶどう膜炎の診断法、治療法を開発するために基礎的な研究も活発に行っており、その成果は多くの内外の学会で発表され、国際誌に論文として掲載されています。


強度近視外来

[強度近視外来とは]

強度近視専門外来は約30年前に所 敬名誉教授によって世界で唯一の強度近視専門の外来としてスタートして以来,現在までに登録患者数1400名以上になります。アジア人に多い強度近視に焦点をしぼり,強度近視によって視覚障害を引き起こす様々な病態の解明から新しい治療の応用にいたるまで,常に世界をリードする診療や研究を一貫して行っています。

[強度近視外来の担当医師]

所 敬名誉教授,大野京子助教授,二神 創(非常勤講師),安澄健次郎,島田典明,小島有里子,森山無価,小林加奈子,林 憲吾,黄 威翔,西牟田明伸

[強度近視外来受診までの流れ]

強度近視専門外来は毎週金曜日の午後に行われ,原則として予約制です。初診の患者様は月曜~金曜午前中に受診していただき,必要に応じ専門外来に予約をとらせていただきます。

[主として診療する病態]

強度近視の本態は目の前後の長さ(眼軸)が異常に延長することであり,それに伴って眼底後極部に様々な近視特有の眼底病変を生じ,視力障害の原因となります。主なものとしては,強度近視による黄斑部出血(特に脈絡膜新生血管),近視性網膜脈絡膜萎縮,近視性視神経症などがあります。強度近視専門外来に受診された場合には,通常の眼科的検査に加え,光干渉断層計(OCT)による網膜断層像の検査,走査レーザー検眼鏡(SLO)による網膜局所の感度測定,およびインドシアニングリーン赤外蛍光眼底造影(IA)による脈絡膜循環動態の検査などの精密検査を施行し,視覚障害の原因が何であるか迅速かつ的確に判断して,対処いたします。

[現在施行している特殊な治療法]

1.近視性脈絡膜新生血管に対する光線力学療法

脈絡膜新生血管を伴う黄斑部出血(近視性脈絡膜新生血管)は強度近視患者様の急激な視力障害の原因として最も重要ですが,これまで有効な治療法はありませんでした。そこで当科強度近視外来では,本学倫理委員会の承認を得て,厚生労働省の研究費補助のもと,新生血管に対する新しい治療法として注目されている光線力学療法(PDT)を全国で唯一,近視性の新生血管に対し施行し,新生血管閉塞と視機能維持に大きな効果を得ています。

2.近視性脈絡膜新生血管に対するトリアムシノロン・アセトニドの後部テノン嚢下投与

近視性脈絡膜新生血管に対しては光線力学療法(PDT)が現在第一選択の治療法と考えられますが,再発例や病巣範囲が非常に大きい症例などPDTの適応にならないと考えられる患者様にはトリアムシノロン・アセトニドの後部テノン嚢下投与を施行し,視機能維持に良好な効果をあげています。

3.強度近視の中心窩網膜分離症に対する手術的療法

さらに,強度近視患者に対する光干渉断層計検査により,明らかになった新しい疾患概念である中心窩網膜分離症に対しても手術的療法により良好な経過を得ております。

1.臨床研究

強度近視グループでは従来,ICG赤外蛍光眼底造影を用いて,強度近視眼における網膜脈絡膜循環の特殊性を解明してきました。さらに最近では,世界で始めて発症10年以上という近視性脈絡膜新生血管の長期予後を明らかにし,近視性脈絡膜新生血管の治療を考える上でのgold standardとしての論文として数多く引用されています。さらには強度近視眼での新しい病態である中心窩網膜分離症や乳頭周囲色素上皮剥離(PDPM)の臨床的特徴と病的意義をはじめて解明し,これらの新しい病態に対して世界をリードする臨床的研究を行い,病態解明と治療に役立てています。

円錐角膜コンタクトレンズ外来
(佐野研二)

 当外来では、円錐角膜を中心とする各種角膜形状異常疾患や、ドライアイなどの角膜疾患に対するコンタクトレンズ治療を中心に診療を行っております。特に、角膜形状異常疾患におけるコンタクトレンズ不耐症に対しては、ディスポーザーブルソフトコンタクトレンズの清潔性とフレキシビリティに富んだ角膜形状対応能力に注目し、世界に先駆けてこれを用いたピギーバックレンズシステム(ソフトコンタクトレンズの上にハードコンタクトレンズを重ねて処方する方法)の導入を行ってきました。円錐角膜などでコンタクトレンズ装用困難な方は、各種特殊レンズも揃えてありますので是非ご相談ください。