トリパノソーマ病,アフリカ−スーダン
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Date: Thu, 24 Jul 1997 07:31:56 -0400
To: promed-ahead-edr@usa.healthnet.org
Subject: PRO/AH/EDR> Trypanosomiasis, African - Sudan
From: ProMED-mail


1997年7月18日金曜付けのニューヨーク・タイムズ紙は,この問題に関するジェームスC.McKinley Jrによる一面記事を掲載した。

1990年,スーダン南部のゲリラ勢力はザイール(現在のコンゴ共和国)国境に沿って西に移動した。そのためにすべての保健活動が停止して,数千人の人々が睡眠病を媒介するツェツェバエのはびこるザイールと中央アフリカ共和国に流入した。1994年になってようやく,CAREならびに他の慈善団体が保健活動を再開させた。 スーダンのTamburaでは,1995年の症例数は18例,1996年の症例は87例で,今年は既に100例以上の症例が報告されている。1997年4月にアトランタにあるCDCの研究チームが調査を開始し,Ezo地区(人口8千人)で検査した440名のうち37%が感染しており,その周辺地域の21500人のうち21%が感染していた。

この病気は治療可能であるが,1回の治療にかかる薬(Pentamidin)の価格が170ドルから500 ドルもし,さらにフォローアップ用の薬剤であるMelarsoprolが患者一人当たり100ドルかかる。Tambura郡で3千人と見積もられている感染者を治療するだけで100万ドル以上かかるかもしれない。さらに国境のむこうにはまだ多くの感染者がいる。包括的な疾病管理プログラムが必要である。