サイクロスポーラ症 - 合衆国 1997
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Date: Fri, 23 May 1997 07:32:28 -0700
From: CDPC-mail (Jim Chin)
CDPC E-mail Service - May 23, 1997
MMWR - Vol. 46 / No. 20, May 23, 1997

1997年4月と5月に,CDCは5つの州(カリフォルニア,フロリダ,ネバダ,ニューヨーク,及びテキサス)からサイクロスポーラ症の集団感染の7件の事例の報告を受け取った。サイクロスポーラ症は,最近になってコクシジウム属に属することが明らかになった原虫感染で,検査によって80人の感染が確認された。州および地元の保健局,CDC,及び食品医薬品局は現在,感染経路の確認のための調査を行っている。

食品由来や水系によるサイクロスポーラ症の流行は,合衆国では既に春と夏の期間の流行が報告されている。1996年には合計978件の,食品を介した大規模なサイクロスポラー症の流行が合衆国とカナダで報告されている。サイクロスポーラ症の平均潜伏期は1週間である。

症状は数日から数週間におよぶ頻回の水様便と胃腸症状を伴う。症状は軽快と再発を繰り返す。保健所の担当者は,遷延する下痢の患者を診たときにはCyclospora sp.の感染であると考えて,この原虫のための特別な検査を求めるべきである。通常このような検査はほとんどの検査室でルーチンに行われていないものだ。

サイクロスポーラ症はトリメトプリム(TMP)スルファメトキサゾール(SMX)の7日間の経口投与により治療可能である(成人:160mgTMP+800mgSMX毎日2回。子供:5mg/kgのTMP+SMX25mg/kg毎日2回)。スルホンアシドに不耐用な患者のための処法はまだ確立されていない。サイクロスポーラ症を確認した保健機関はCDCの国立感染症センター寄生虫病研究部門((770)488-7760)に連絡すべきである。


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