ここでは,ProMedで流れた感染症情報のうち,寄生虫に関連したものについて,その抄訳をお知らせするコーナーです。


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2007.5.31更新
Date: Mon 28 May 2007
ロシア・アルタイ地方でネコ肝吸虫症の流行
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アルタイ地方では,2007年当初の3ヶ月間で7000以上のネコ肝吸虫症が報告されている。このうち61例は小児例であった。2006年の同じ時期には674例8家14歳以下の子供の症例は48例)報告されている。アルタイ地方の連邦消費者保護管理局の担当者は,投薬が必要かどうかは医者が判断することなので,住民が勝手な治療をすることに経口を与えている。

ネコ肝吸虫症は適切な治療を行えば最初の治療だけで85−100%快復する。この地方のネコ肝吸虫症の対策はこの数年間うまくいっていない。年間1800例以上の新たな感染が報告されている。

【編集部】
アルタイ地方は,ネコ肝吸虫症の世界最大の流行地であるオビ・イルチシ川流域に位置している。石油や天然ガス開発のために西シベリアに流入する移住者がこの流行を生んでいる。
東南アジアの肝吸虫はロシアにも広く分布している。