国際的医療人育成のための先駆的教育体系
ワークショップ&シンポジウム
行事名
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東京医科歯科大学現代GP国際的医療人育成のための先駆的教育体系
ワークショップ&シンポジウム |
| 主 催 |
東京医科歯科大学 |
| 日 時 |
2007年10月7日 13:00−19:30 |
| 報告者 |
東京医科歯科大学医学部教育委員長 田中雄二郎 |
| 報告日 |
2007年11月1日 |
参 加
人 数 |
学外の医学教育関係者11名、本学教職員12名、学生25名
計47名 |
実施したイベントの成果
本学は「国際性豊かな医療人の育成」を教育理念のひとつとして掲げ、言語運用能力のみならず知識、技能、態度のいずれにおいても、国際的に通用する人材を育てることを目指して教育改革を推進してきた。その改革の具体的な実践例をワークショップという形で学外に公開し、他大学の教育関係者や医学生に参加してもらって、客観的な視点から本学の取組を評価することが今回のイベントの目的であった。またシンポジウムでは、国際社会への貢献や国際標準に照らした教育改革に取り組んでいる他大学医学部の教育担当者を招き、日本の医学教育とその国際汎用性という、より大局的な視点からの意見や情報の交換を目指した。
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| 東京医科歯科大学医学部教育委員長 田中雄二郎 |
開会に際しては、田中雄二郎東京医科歯科大学医学部医学科教育委員長の挨拶に続き、「医学英語」担当の本学高田和生講師による現代GPプログラム全体の紹介がなされた。その後のワークショップでは「医学英語」の授業やハーバード大学での臨床実習のための準備教育のセッションを通常通りの内容で行い、そこに本学学生と他大学の学生が混じって参加してもらい、その様子を学内外の教育担当者が参観するという形式をとった。
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| ワークショップ1 |
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| ワークショップ2 |
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| ワークショップ3 |
1年生を対象としたワークショップでは、“Prenatal testing for Down Symdorome”に関する英文記事を事前に配布し、出生前検査や中絶をめぐる倫理問題について4人程度のグループで英語を使って討議をさせた。4年生を対象としたワークショップでは、“62-year-old
woman with hypertension and asymptomatic atrial fibrillation”という症例を教材とし、抗凝固療法の有効性について、臨床問題抽出・定型化、情報源特定、臨床研究論文の批判的検証、その実際臨床への適用を、英語での講義を交えながらグループごとに実践させた。3つ目のワークショップは上級学年を対象とした英語での症例検討である。米国人の医師を講師とし、一人の学生が臨床実習で経験した症例の提示を行い、鑑別診断・初期治療計画立案などについて、他の学生たちが質問をしながら情報補完し考察を進めるプロセスを英語で経験した。
これら3つのワークショップは本学の取組を極めて実践的かつ具体的に公開する機会となった。またこうした授業やセッションが、いわゆる英語教育や留学準備に目的特化されたものではなく、積極的なコミュニケーション姿勢、科学的根拠に基づく医療、症例から系統的理解を目指す態度といった、今日の国際標準に見合った医療人の資質を育む教育実践であることを周知し、その意義を再認識する機会となった。
シンポジウムにおいては東京大学医学教育国際協力研究センターの北村聖教授、東京女子医科大学医学部の吉岡俊正教授、三重大学医学部の堀浩樹准教授を講師として招聘し、それぞれ異なった視点から医学教育の国際化の実践例をお話いただいた。北村教授はアフガニスタンで医学教育支援を行っておられる立場から、国際貢献の意義をお話くださり、さらにはそこから振り返って見えてくる日本の医学教育の問題点にも言及された。吉岡教授は医学教育の質を標準化するための客観的評価基準の作成と導入について、実際にそのプロセスに参加しておられる立場からお話くださった。堀准教授からは学生の半数が海外での臨床実習に参加する三重大学医学部の大規模な取組とその意義や実績についてご報告いただいた。さらに本学の高田和生講師が、2002年から始めたハーバード・メディカル・インターナショナルとの提携およびハーバード大学医学部への学生派遣が本学の教育全体にもたらした意義について報告した。
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| 東京大学医学教育国際協力研究センター教授 北村聖 |
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東京女子医科大学医学部教授 吉岡俊正 |
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| 三重大学医学部准教授 堀浩樹 |
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東京医科歯科大学医学部講師 高田和生 |
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| 東京医科歯科大学医学部長 大野喜久郎 |
いずれの大学の実践例からも、教育の国際化や人材の国際交流を無批判に推し進めるのではなく、問題点と意義を常に検証しながら、日本の医学教育の改革を着実に推進することの重要性が浮かび上がった。この点での問題意識を明確にし、それを共有することができたシンポジウムであった。最後に代表者大野喜久郎本学医学部長による総括をもって終了した。
今後の事業への反映
ワークショップについては、他大学からの参加者から概ね好意的な意見をいただき、これまでの方針の適合性について改めて確信を得ることができた。今後はこの既定の方針と手法にそって、継続性と一貫性を持った教育を行い、長期的な視点で日本の医学教育の改善に貢献することを目指したい。またシンポジウムでは他大学のさまざまな取組例についてご報告いただき、米国以外の国や地域との教育交流や途上国への支援についても、その教育上の意義を再認識する機会となった。今後は本学の教育の中に、こうした多角的な国際交流を取り込んでいく可能性を検討したい。
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