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グローバル教育第2回 自分のキャリアプランを見い出し実現するために

”Find-Your-Role-Model” session

 本学国際交流センターグローバルキャリア支援室では、医学/医療の分野においてグローバルな舞台で活躍する本学卒業生やリーダーの方々と本学学生および教職員との交流イベント”Find-Your-Role-Model” sessionをシリーズとして企画実施しています。将来のグローバルリーダーを目指す本学の学生・研究者・若手教職員が、先輩やリーダーたちとの交流を通して刺激を受け、自分たちの今後のキャリア形成のための良いロールモデルを得ることを目的としたものです。

 今回参加したのは2014年6月9日に開催されたシリーズ9回目、今年度第2回目のセッションです。今回は岡邦子講師(厚生労働省健康局結核感染症課新型インフルエンザ対策推進室)をゲストに迎え、座談会形式で本音トーク・意見交換が行われました。司会を務めたのはHealth Sciences Leadership Program(HSLP、昨年度秋に開講した完全英語履修のリーダー養成プログラム)で学ぶ医学部保健衛生学科第2学年の学生2名です。

 岡講師は日本と豪州の大学及び大学院にて、健康科学/看護学や国際保健学を学んだ後、厚生労働省での検疫・新型インフルエンザ対策業務を経て、スイス・ジュネーヴのWHO本部で新型・季節性インフルエンザにおける疫学・サーベイランスおよび臨床管理に関する業務に従事した後、現在は厚生労働省の新型インフルエンザ対策推進室でご活躍されています。

「来た波には乗れ」

 自分のキャリアを築いていくには、常に興味広くもっておくことと、自分が関心のある分野に注力することが重要と語る岡講師。公衆衛生・難民保健に関心をもっていた岡講師は、高校在学中から海外の大学での学位取得を視野に入れて就学計画を立て、大学進学後も国連大学で国際会議運営補助などのアルバイトを続ける一方で、バックパッカーとしてインド等の途上国に単身で「アポなしで乗り込み」貧困層の一般家庭でのホームステイをしながら現地NGOでのボランティア業務をしたり、大学院時代には、アフリカでフィールド研究を実施したり、大学院卒業後にはアフリカの紛争後の地域に赴き、現地でJICAや国連機関とのネットワークを構築して、保健医療の現場活動に参加したりと、能動的に自分の道を切り開いてこられました。そのなかでも自分のやりたいことを実現するためには、人とのつながりやちょっとしたきっかけを大事にすることが大きな力になったそうです。そんな岡講師がセッションの終わりに参加者へのメッセージとして贈られたのが、尊敬する上司から言われた「来た波には乗れ」ということばです。迷うよりもまずはやってみるという行動原理が、岡講師のキャリア実現を支えてきたのです。

「政策とフィールドは一直線でつながっている」

 初めから病院での臨床ではなく国際保健を自分の目指すフィールドと考えていた岡講師は、豪州の大学・大学院で、基礎医学や疫学のほか、生物統計学・難民保健・医療政策などの多様な学問領域を学べる環境を選びました。セッションの参加者からの「病院のような医療現場ではなく、研究や医療行政の道に進んだのはなぜか」という質問に対してこう答えています。「学生時代のインドなどでの経験を通して貧困に関係する問題の根源が、その国の政策にあることが分かってきました。また日本や諸外国でなされた決定が、WHO等を通じて世界の保健政策にも影響を与えることも目の当たりにしてきました。一見遠いように見えますが、政策とフィールドとは一直線でつながっているのです。」

「自分の状況を話して味方を作っておくことが大切」

 岡講師はスイス・ジュネーヴのWHO本部で勤務し、またその際、出産・育児を経験しておられますが、これからキャリアとともに自分の家庭を築いていく学生たちに向けて力強く語りました。「女性にとって出産や育児というライフイベントがキャリアの一時的な中断になることは、事実ありますし仕方がないことです。それでも出産や育児によって自分のキャリアプランをあきらめてしまうのはもったいないと思います。無理だと思っても、実際やってみたら“なんとかなる“ことの方が案外多いものです。日本は海外に比べて育児をしながら仕事を続けるのは難しいと言われますが、普段から上司や同僚に自分の状況を話して共有・理解してもらうように努力すれば、皆、協力してくれます。就業時間はこれまでより短いですが、その分集中して業務に取り組み、効率的に成果を上げることを目指しています。」

 今回のセッションの参加者の中には、まだ将来のキャリアプランが定まっていない学生や海外での研究や病院勤務以外の進路を探す学生のほか、すでに臨床研修医として診療に従事している医師もいました。今回のセッションでも「縁」や「人とのつながり」が度々強調されていましたが、毎月開催されている”Find-Your-Role-Model” sessionはそうしたネットワークを作る貴重な機会です。まだ参加したことがない学生・教職員の皆さんも、是非次回、参加してみてはいかがでしょうか!





【取材・文:広報部広報課】