2018(平成30年)年度

2018(平成30年)年度

医学部医学科6年(派遣時) T ・K さん

派遣先・派遣期間

 派遣先   University Medical Center (アメリカ)

 派遣期間  2018年4月1日 ~ 2018年5月28日

派遣で得たもの

 アメリカ合衆国ネヴァダ州、ラスベガスのUniversity Medical Centerで、2018年4月から5月にかけて8週間の臨床実習を行いました。前半の4週間はIntensive Care Unit (ICU)、後半の4週間は救急科で実習しました。

 University Medical CenterのICUは、日本では珍しいclosed ICUというスタイルをとっており、集中治療のスペシャリストチームが強力なイニシアティブをとって重症患者の治療にあたる様子を目の当たりにしました。救急科では、これもまた日本では滅多に目にすることのない銃による外傷や薬物中毒などの症例を経験することができました。

 こうした急性期の医療現場では、延命治療に対する日米の取り組み方の違いを発見し、背景にある死生観や医療システムの違いなどを考察する機会にもなりました。
 そして何より、同世代の医師や医学生から刺激を受けました。幅広い知識を持ち、豊かな人間性も兼ね備えた彼らと出会え
たことは、最高の贈り物です。

留学をご支援くださいました皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

歯学部歯学科4年(派遣時)  A・S さん

派遣先・派遣期間

 派遣先   カリフォルニア大学サンフランシスコ校(アメリカ)

 派遣期間  2018年6月6日 ~ 2018年8月20日

派遣で得たもの

 私は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校ザッカーバーグ総合病院のOrthopaedic Surgery Trauma Centerにて研究実習を行いました。私は海外に長期滞在したことがなくさらに研究に従事したこともなかったので、すべてが目新しく、学術的なことだけでなく人とのコミュニケーションやアメリカの文化など、日々学びの連続でした。

 アメリカ滞在中は学ぶことに対するモチベーションが上がり、たくさんの人に会って話を聞いて自分の生き方の参考にしようとツテをたどっていろいろな場所へ行きました。

 大学関係の人々からは、研究のノウハウをはじめ、研究でどのように社会に貢献できるかなど、勉強することの魅力について学びました。大学から出ると、多様な人種の一人一人がまったく異なる背景を持ってその場にいて、自分と違う人の存在を認め合って共存していて、彼らの姿勢からは多くのことを学びました。

 海外研修奨励賞をいただいたことで、自分の活動の幅が大きく広がりました。奨励賞に関わってくださった先生方、研究実習をサポートしてくださった方々に心より感謝しております。この経験を後輩に伝えることで、私が得たものを還元できたらと思っております。

歯学部口腔保健学科4年(派遣時) R・W さん

派遣先・派遣期間

 派遣先   檀国大学 (韓国)

 派遣期間  2018年9月9日 ~ 2018年9月29日

派遣で得たもの

 今回の派遣を通して非常に多くのことを学ぶことができました。特に、歯科衛生士としての考え方について、業務内容が同じ場合、基本となる教育のカリキュラムや実習の内容などがほとんど同じであることが分かっただけでなく、基本に加えてそれぞれの業務範囲の違いや社会的背景、大学の特色によって重点的に取り扱う内容が異なるといえます。

 具体的には、韓国では歯科衛生士が歯科放射線撮影を行うことができるので、講義や実習が日本よりも多くありました。
また、歯科助手という職業はないので、受付業務や患者管理も歯科衛生士の重要な役割となります。そのため、保健コミュニケーションとして患者との接し方や電話対応の方法などを取り扱う授業があったこと、保険点数の管理も歯科衛生士の業務として大きな役割になるので、保険実習という保険点数の入力に関する実習があることも特徴であると分かりました。

 日本においては高齢化の課題から、高齢者や有病者に対する口腔ケアに関する授業や実習が多く、また大学の特色としてチーム医療に関する内容が多いことも特徴といえます。このように、社会的背景などが教育および学生の関心へ影響をもたらしていることを実感することができました。

 これら以外にも実際に、同じ授業や実習を経験し、学生たちの生の意見を聞かなければ分からなかったことを多く知ることができました。また文化交流という面でも、様々な貴重な体験ができ、このような機会を与えてくださったことに非常に感謝しているとともに、この経験を今後の学習や臨床に生かすことができるよう、より一層励んでいきたいと思います。
ありがとうございました。

歯学部 う蝕制御学分野 歯学博士課程 大学院4年生(派遣時) D・N さん

派遣先・派遣期間

 派遣先   キール大学 (ドイツ)

 派遣期間  2018年2月4日 ~ 2019年3月22日

派遣で得たもの

 留学というものに漠然とした良いイメージを持っていきました。しかし、現地で暮らしてわかる困難や試練が多く苦労することも多くありました。

 特に、文化の違いや考え方の違いに由来するものが多かった気がします。幸運にも、周りに居た友達や教員が助けてくれました。困った時は、頑張ろうとせず、すぐに助けを求めることで自分の気持ちもすごく楽になりました。

 また、1年間臨床を離れて研究に集中することもいい経験となりました。研究者としての過ごし方や、いろんな制約のある実験手順に従うことの大変さも学びました。

 自分にとって長い1年間でしたが、人生の中でとても貴重な時間を過ごせました。留学資金の援助をして頂いた東京医科歯科大学基金様には厚く御礼申し上げます。