研究所の概要
 本研究所は、近未来の先進医療を支える科学技術の世界的な最先端研究拠点として、バイオマテリアル・バイオエンジニアリングに関する基礎理論の構築および最先端素材の創出を図ると共に、創薬から医用デバイスを包含する先導的応用研究に取り組んでいます。
 主な研究プロジェクトとして、
  1. 疾病に関する分子情報の集積や機能分子創製による、先端医療ナノバイオサイエンス
  2. バイオインスパイアード・マテリアルの創製と応用研究
  3. バイオシステムエンジニアリングの先端医療への応用研究
を推進しています。
最近の成果
 有機材料分野において、疎水的な会合力や光・熱・酸化還元、pH などの刺激応答性因子を有する新規会合性高分子を設計し、水中で自己組織化によりヒドロゲル構造を有する"ナノゲル"の開発に成功しました。現在、機能性ナノゲルやナノゲルをビルディングブロックとした新規ゲルバイオマテリアルのテーラーメイド合成法(ナノゲル・エンジニアリング)の確立を図り、人工細胞外マトリクスやドラッグデリバリーシステム(DDS)の新素材として、医歯学分野で幅広い応用展開を行っています。
ナノゲル
 無機材料分野では世界に先駆け、バイオセラミックスの巨大表面電荷が生体組織や細胞を制御し、再生させる能力を有することを明らかにしました。従来品の数倍の速度で関節や顎骨に接合する人工関節や歯根の開発しています。
ベクトルマテリアル
 計測分野では、機能性高分子膜に半導体加工技術を施したSoft-MEMSとして、各種ケミカルセンサの開発に成功しました。応用例として、センサを貼り薬のように皮膚に装着することで血中酸素を経皮よりモニタリングしたり、コンタクトレンズのように眼部に装着することでドライアイの評価に利用できます。また、酵素を付加したグルコースセンサを作製し、涙液糖モニタリングなどの研究も進めています。
ウェアラブルセンサ
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