研究内容

●超高静水圧印加法による脱細胞化生体由来組織の創製と高機能化に関する研究
再生医療用の足場材料、あるいは人工臓器・医用材料の欠点を克服するため、新しい生体材料の必要性が高まっています。我々は、超高静水圧印加法による脱細胞化生物組織あるいは生物素材の応用、さらには、脱細胞化生物由来組織の高機能化を実現するための新しい手法について研究しています。

●超高圧誘起高分子構造体の構築とその応用に関する研究
ドラッグデリバリーシステムや創傷被覆材等の医療への応用を目指し、新規分子構造体の構築のドライビングフォースとして圧力を利用した「超高圧印加法」による高分子構造体の開発を行っています。

●微小振動付加による細胞機能制御に関する研究
細胞は物理的刺激に応答しその機能を調節していると考えられています。我々は、物理的刺激として振動を選択し、微小振動付加による細胞接着、増殖、融合、分化等の細胞機能の制御を目指して研究を行っています。

●トリ-n-ブチルボランを重合開始剤とするレジンの重合解析
トリ-n-ブチルボラン(TBB)を部分酸化させたTBBOは常温重合の重合開始剤として,優れた性能を有しており,とくにレジンの接着において有用です。TBBOによるレジンの重合では、未知なところも多く、基礎的あるいは新規応用の観点から検討しています。

●金属と高分子の接着における機能分子の新規開発およびその挙動制御
金属に対する高分子材料の接着を促進させる機能分子を分子設計に基づいて、新規に合成し、その耐水接着安定性を接着試験により詳細に評価しています。さらに、接着界面における機能分子の接着挙動を分子レベルで制御して、実用に向けて最適化させることを目的としています。

●抗酸化剤のフリーラジカルとの相互作用に関する研究
医学・歯学領域で用いられている抗酸化剤のフリーラジカルとの相互作用が、MMAの重合系内にそれらの化合物を添加した場合の重合の動力学と関連していることを見いだしました。この手法を用いて、各種の抗酸化剤やその関連化合物を評価しています。

●常温重合型医用アクリルレジンの新規開発
常温重合型アクリルレジンはモノマー液成分、ポリマー粉成分、充填材、重合開始剤などから構成されています。新規な医用アクリルレジンを開発するために、モノマー、ポリマー、重合開始剤の新規合成や粉成分の分子量、組成、形状の制御を検討しています。

●医用高分子材料からのビスフェノールAの溶出に関する研究
エストロゲン作用を有するとされるビスフェノールAがBis-GMA系やポリカーボネート系の高分子材料中に微量含まれています。これらの材料からのビスフェノールAの溶出や分解による産生を評価したうえで、ビスフェノールAを溶出させないシステムの構築を行っています。

●熱帯,亜熱帯産植物を素材とした新規生物活性分子の探索と応用
熱帯,亜熱帯産の薬用植物を素材として,新しい生物活性分子の探索(抗菌,免疫抑制,抗アルツハイマー,抗マラリア,抗腫瘍など)と構造活性相関,活性因子の特定,さらに新規薬剤の創製と医用材料への応用をめざした研究を行っています。

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