概要
東京医科歯科大学 大学院 医歯学総合研究科 東京医科歯科大学・チュラロンコーン大学国際連携歯学系専攻
学 位:博士(歯学)
入学時期:8月
入学定員:3名
修業年限:5年
主な教育研究内容:歯科矯正学(特に咬合機能矯正学と顎顔面矯正学)
関連項目:
咬合機能矯正学・・・生理学、組織学・生化学、生力学・歯科材料学、社会歯科学
顎顔面矯正学・・・・・臨床評価/医療検証、臨床インフォマティクス、バイオマーカー探索、顎口腔機能センシング、新規デバイス/イメージング技術開発
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養成する人材像
本プログラムにおいては、生命科学分野、特に歯科矯正学分野の専門的知識を熟知し、他分野との緊密な連携により世界をリードする研究者、教育戦略を打ちたて実行できる心豊かな教育者、高い倫理感を有する研究心旺盛な高度専門医療人、そして新しい時代を開拓するオピニオンリーダーを育成する。すなわち、本プログラムは、歯学分野、特に歯科矯正学において日本・タイ国のみならず広く東南アジア等で同分野の優れた知識、技術を有し国際的リーダーになりうる研究心旺盛な高度専門医療人を養成することに重点を置く。その人材には以下に示す能力を修得させる。
(1) 英語を共通語として専門的知識を理解し、英語によるコミュニケーションが円滑にできる能力
(2) 専門領域に関する生涯学習を自律的に継続していく能力
(3) 日本、タイ国のみならず広く東南アジア各国の医歯学領域、特に歯科矯正学に関する現状を把握してその問題点を指摘し、解決すべき問題に優先順位を付し、問題を解決するために必要となる研究や対策を自ら考えて実践する能力
(4) 海外関係者と協力連携して医歯学領域、特に歯科矯正学に関する研究・教育・診療を指導的立場で牽引していく能力
カリキュラムポリシー
学位授与に要求される知識・能力および高度の専門的医療人に求められる知識・経験・技能・リーダーシップを取得するために、本課程は、以下の方針でカリキュラムを編成する。
1) 国際的に通用する高い研究能力と深い専門的知識および研究者としての思考能力・倫理性を有する人材を養成するために歯科矯正学に関する基礎科目および専門科目の授業科目を設ける。(※1)
2) 矯正歯科臨床の専門知識・技能を修得するための臨床科目を設ける。(※2)
3) 歯科矯正学に関する基盤的能力獲得のために、発表形式の参加型授業形式を取り入れたセミナーを設ける。(※3)
4) 研究対象となる種々の事象に対して、問題点を自ら発見し科学的な分析を行い解決方法を科学的根拠に基づいて提示し解決・評価できるようになるために、「特論」を専門科目として設ける。(※4)
5) 国際的に通用する新規性の高い研究を企画・遂行するために「研究実習」を、さらに重要度の内容を有する学位論文を作成するための「実験・論文作成」を、専門科目として設ける。(※5)
※1 基礎科目および専門科目 | 基礎科目: ・骨生物学 ・歯科矯正学総論 ・歯科矯正学基礎 ・基礎歯科矯正学セミナー 専門科目: ・論文・博士論文セミナー ・咬合機能矯正学特論 ・咬合機能矯正学研究実習 ・咬合機能矯正学実験・論文作成 ・顎顔面矯正学特論 ・顎顔面矯正学研究実習 ・顎顔面矯正学実験・論文作成 |
※2 臨床科目 | ・歯科矯正学技法 ・包括的治療手順 ・矯正演習 ・上級歯科矯正学セミナー ・矯正臨床トレーニング1 ・矯正臨床トレーニング2 ・矯正臨床トレーニング3 ・上級矯正臨床トレーニング1 ・上級矯正臨床トレーニング2 ・上級矯正臨床トレーニング3 ・歯科用写真と歯科矯正学におけるコンピューター ・歯科矯正学教育実習 |
※3 セミナー形式の授業 | ・基礎歯科矯正学セミナー ・上級歯科矯正学セミナー ・論文・博士論文セミナー |
※4 特論 | ・咬合機能矯正学特論 ・顎顔面矯正学研究実習 |
※5 研究実習、実験・論文作成 | 研究実習: ・咬合機能矯正学研究実習 ・顎顔面矯正学研究実習 実験・論文作成: ・咬合機能矯正学実験・論文作成 ・顎顔面矯正学実験・論文作成 |
◆シラバスは現在作成中のため、完成次第こちらに掲載予定です◆
教育研究の内容及び特色
本専攻では、学生は5年間のプログラムのうち大半を、タイのチュラロンコーン大学で過ごすことになります。
(参考)
履修モデル
歯科矯正学を専門的な教育研究内容とする。授業及び教育指導で用いる言語は英語とする。 | |
1年次@チュラロンコーン大学 | 歯科矯正学領域の研究の基礎ならびに臨床を担当する分野である「歯科矯正学」関連の授業科目のうち基礎科目を実施する。 |
2年次@東京医科歯科大学 | 専門科目を実施して研究データの採得・解析・論文作成まで到達する。論文指導は、両大学が共同で指導する。 |
3年次~5年次@チュラロンコーン大学 | 臨床科目を実施する。 |
研究指導の方法
学生への研究方法や論文作成を始めるとする研究指導は、入学前の学生の状況、学生の能力に応じて、両大学が共同で行う。指導に当たっては、自立して研究テーマを設定できるよう、学位論文の完成に至るまでの研究指導を行う。両大学の専任教員が協力して責任をもつ複数指導体制を基本とする。学生が両方の大学から研究指導を受け入れることができるよう、学生1人に対して、両大学から1人ずつ置くものとする。主担当は、研究テーマの設定から学位論文に至るまでの研究指導の主体的任務を果たし、副指導教員は、学生の研究テーマに応じ、主担当と協力し、補助的な指導を行う。
<学位取得までの流れ>
第2年次の終了時までに進級試験合格⇒第3年次の終了時までに論文企画試験合格⇒第5年次までに学位論文最終審査合格⇒
博士号取得試験合格
教員組織
東京医科歯科大学 | 咬合機能矯正学 | 教授 小野 卓史 講師 松本 芳郎、簡野 瑞誠、細道 純 助教 島﨑 一夫、渡 一平、小海 暁、米滿 郁男、石田 宝義、石田 雄之 |
顎顔面矯正学 | 教授 森山 啓司 准教授 鈴木 聖一 講師 小川 卓也 助教 辻 美千子、東堀 紀尚、宮本 順、小林 起穂、伊藤 洋介 特任助教 Issareeya Ekprachayakoon | |
チュラロンコーン大学 | 工事中 |
本専攻のメリット
(1) | 歯科医学、特に歯科矯正学における問題解決に特化した高度専門能力を身につけることができる。 具体的には一点目として、臨床領域であることから、当該分野の基礎ならびに臨床に関する知識と臨床技術を兼ね備えた矯正歯科医の育成を目的とする。二点目として、歯、歯周組織、顎顔面頭蓋及びこれらに付随する筋軟組織系の正常な成長発育とその機能について教授するとともに、これら諸構造の不正により生じた咬合異常、形態異常等の改善ならびにそれらの発生の予防の教育を目的とする。 |
(2) | 国際性豊かな学位論文の指導に加えて、実地臨床指導、参加型授業形式のセミナーや研究実習など多くの視点から見た問題点解決法の醸成を促し、研究遂行過程に求められるマネージメント能力等が涵養される。 |
(3) | 修業年限を5年として歯科臨床医としての高度専門能力の修得とPhD取得のための研究をタイ・日本両国でモザイク状に並行して行うことができる。 |
(4) | 授業は日本・タイ両国でそれぞれ一定期間履修することを原則とし、日本・タイ両国の教員による英語を用いた講義ならびに実習を設けることで、海外の最新事情や最先端の知識に触れグローバルな視点を身につけることができる。 |
上記により、卒業後の進路の見通しとして、以下が考えられます。
◇国際感覚を有し、国際的にリーダーシップを発揮できる高度専門医療人として、本JD プログラムで得られた同分野の優れた知識、技術を駆使し、日本のみならず歯科矯正治療の需要が急速に高まっているタイ国やASEAN 諸国において活躍する場に就く。
◇国際的な視野を身に着けた高度専門医療人として、WHO を始めるとする国際機関や国際的に活動するNGO・NPOなどで活躍する。
チュラロンコーン大学について
チュラロンコーン大学は、1917年に設立されたタイ王国において最も古い歴史をもつトップレベルの国立大学です。
学部は19学部あり、学生数は約39,000人です。
<技術的プラットフォーム>
Wi-Fiが完備されており、IDとパスワードを使用しての利用が可能です。
<図書館>
1,374,374冊の本、4,587のジャーナル、10,320の電子ジャーナル、26,707の電子書籍があります。
2階のPCコーナーでは、インターネットの利用が可能です。
チュラロンコーン大学公式ホームページ
※2015年9月の情報です。