文部科学省 平成20年度「質の高い大学教育推進プログラム」
教育方法の工夫改善を主とする取組採択プログラム

試行における学生の評価

平成19年度と平成20年度に選択科目として試行的に行った「彫刻」の任意のアンケートの結果

本プログラムへの総合評価

本プログラムへの総合評価

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学生の感想 1

この授業を通して、今までじっくり見ることのなかった人間の頭部を立体的なかたちだけでなく量感、全体の雰囲気に至るまで、広い視野でとらえることが出来た。これはとても貴重な経験であったと思う。良く観察し、自分の中でイメージを組み立て、自分の手で再現してみるという行為は、将来行うであろう治療行為に近いものがあるし、歯学を学んでいく者として、頭部の骨格や顔の骨格、筋肉など、顔全体を構成するパーツの持つ形やかもし出す雰囲気を自分なりに学べたことは良い経験になった。これからもこのような芸術的体験や、あるいは、芸術作品の鑑賞に積極的に関わり、顔または頭部の一部としての“歯”に対し、新たな視座を獲得していきたい。

学生の感想 2

口のまわりの凸凹でさえ、今まで私が抱いていたイメージとはほど遠く、口唇をただ付けるだけでは不自然なものになってしまいます。口唇は顔に付いているものではなく、顔の中の凸凹の1つであることを理解しました。頬の筋肉も平らなものではなく、2本から3本の大きなスジが入っていることも分かりました。筋肉のつき方1つで顔の表情が変わってしまったり、口元の角度が少し変わっただけで笑ったり怒ったりすることも分かりました。人の顔を造らなければ、きっと実感することはできなかったと思います。

学生の感想 3

今回私が気合を入れた点は、まず頬から後ろにかけて耳、首筋のあたりの細かい描写と筋肉の流れである。ここの箇所を作っているとき、楽しくて仕方がなかった。顔をよく見ると筋肉がどう流れてつながっているのかがうっすらだがそれでも正確に分かることが新たな大発見だった。今すぐ解剖実習をして確かめたい衝動に駆られた。
この彫刻制作では、彫刻技能と同時に、人の顔を骨格として見るその見方を学ぶことができた。そして、見ると同時に実際に形どって作ってみるという点でとても貴重な体験学習だったともいえると思った。楽しかったです。