実施中のプログラム

伊藤義晃

実験中のプログラム

大学院修士まではワイン酵母の研究をしていました。医学と全く関係のない研究です。
その後、博士課程で東京医科歯科大学に入学し、筋肉、腱、靭帯の発生に関心を持ち、その研究を進めて行くうちに炎症にも興味が湧いて、慢性炎症が起きるメカニズムや原因に関して研究しています。

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炎症はさまざまな病気に関係しています。
特に慢性炎症は、関節リウマチなどに見られ、骨や軟骨などが少しずつ破壊されて、
強い痛みながら関節を破壊する原因の一つと考えられています。
僕が選んだもう1つの研究テーマが、運動器の発生なので、
炎症や関節リウマチなどで損傷した骨や軟骨、筋肉などを再生して元の機能に近づけられるような方法を研究したいと考えています。

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慢性炎症を引き起こす物質としてマイクロRNAが注目され、研究が進んでいます。
マイクロRNAは遺伝子の発現を抑制する役割を持ち、がんの発生や病気の発生を防いでいます。関節リウマチの慢性炎症に関係する「マイクロRNA146」というものがあり、これをノックアウトしたマウスは慢性炎症を発症することがわかりました。
そこでこのマイクロRNAに着目して研究を進めています。

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以前の研究が、高糖状態でも発酵力を失わないワイン酵母の開発でした。もともとの酵母は糖が高い環境では発酵が進まず死んでしまいます。つまり酵母にとってストレスになる糖に耐える能力をつけるにはどうしたらいいかということを研究していました。現在研究している炎症もさまざまなストレスによって引き起こされる現象で、ストレス耐性が備われば炎症を起こしにくくなります。ストレス耐性を備えるために、どんな生物学的なプロセスを踏んでいるのかについて、微生物の研究をしてきたという自分のキャリアを生かして、ユニークな研究成果を上げたいと考えています。

前述の通り、僕は博士課程から東京医科歯科大学にお世話になっておりました。そのときにお世話になった先生から、テニュアトラックの公募があると伺い、自分自身のキャリアアップになると思い、すぐに応募しました。

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東京医科歯科大学には以前からお世話になっている先生が多く、その先生方に引き続きご指導いただけることがとても魅力でした。
また新しいことを始めるにあたり、研究資金を支給していただけるのは大変ありがたい仕組みだと感謝しています。

研究者プロフィール

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伊藤義晃 Yoshiaki Ito

システム発生・再生医学分野/ テニュアトラック助教/博士(バイオ情報学)

2000年 山梨大学工学部化学生物工学科卒業
2002年 山梨大学大学院工学研究科修士課程修了
笹一酒造株式会社入社
2004年 東京大学医科学研究所免疫病態分野・技術補佐員
2009年 東京医科歯科大学大学院生命情報科学教育部博士課程修了
国立成育医療研究センター研究所システム発生・再生医学研究部・研究員
2011年 日本学術振興会・特別研究員(東京医科歯科大学 運動器外科学分野 宗田研究室)
2012年3月 東京医科歯科大学・大学院医歯学総合研究科・テニュアトラック教員(助教)

メンター教員名簿

  職名 氏名
研究領域に最も精通している当該部局の分野等教授 (主メンター) 大学院医歯学総合研究科医学系教授 淺原 弘嗣
最先端研究を行っている教員 (副メンター) 大学院医歯学総合研究科医学系教授 宗田  大
大学院医歯学総合研究科医学系教授 金井 正美

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