遺伝子検査学講義

Medical Genetics，Lecture

赤澤　智宏

１　科目の概要

遺伝学の基礎と臨床検査医学における遺伝子検査の意義を学ぶ。その基礎となる分子生物学を概説し，それを用いた遺伝子解析法を学習する。また遺伝子の変異によって起こるヒトの疾患について学ぶ。

２　教育方針・教育目標

１）ヒトを中心とした高等動物の分子生物学と遺伝学を理解する。

２）遺伝情報の持つ意味と遺伝子診断の限界を正確に理解する。

３）ヒトの遺伝子情報の取り扱い方、倫理学を学ぶ。

３　教育内容

回数	項　　目	内　　容	担当者
1	遺伝子検査がもたらすもの	遺伝学・分子生物学入門	赤澤　智宏
2	遺伝子の複製と修復	細胞周期・複製・修復	〃
３	遺伝子発現のしくみ　１	転写機構・転写調節機構	〃
４	遺伝子発現のしくみ　２	翻訳機構・翻訳後修飾	赤澤　智宏
５	遺伝子発現のしくみ　３	蛋白質分解系・蛋白質の品質管理	〃
6	遺伝子検査	疾患遺伝子，病理検査，個人識別，遺伝相談，遺伝倫理	岸　邦和 (非常勤講師)
7	疾患遺伝子1	先天性疾患（代謝性疾患、生活習慣病など）とのかかわり	赤澤　智宏
8	疾患遺伝子2	精神疾患とのかかわり	〃
9	疾患遺伝子3	神経変性疾患とのかかわり、再生医学への挑戦	〃
10	ガンと細胞制御機構	発ガン機構，ガン遺伝子，ガン抑制遺伝子，家族性腫瘍	深町　博史 (分子腫瘍医学)
11	遺伝子多型と疾患	ヒトゲノム解析，ＳＮＰ	中村　正孝 (疾患遺伝子 実験ｾﾝﾀｰ)

〔単位〕必修１単位、〔場所〕保健衛生学講義室３（医歯学総合研究棟８階）

〔日時〕前期水曜日1時限

４　教科書・参考書

分子生物学　柳田・西田・野田　著　東京化学同人　ISBN 4-8079-0495-7

Principles of Medical Genetics　TD.Gelehrter, FS.Collins, D.Ginsburg　著

Williams & Wilkins, ISBN 0-683-03445-6

５　他科目との関連

生化学，遺伝学，染色体検査学，分子生物学，バイオサイエンス などと関連することが多い。

６　受講上の注意

講義では遺伝学と分子生物学のほんの一部を学ぶだけなので，あとは自分で補足し勉強すること。

７　成績評価方法

出席および定期試験による。