(11)心臓生理学

Cardiac Physiology

 

古 川 哲 史

 

1 科目の概要

心臓はその原基が誕生してから個体の死まで,一時も休むことなく規則的に拍動し続けることが他臓器にない大きな特徴である。心臓がいかに自律的興奮(=ペースメーキング)を獲得するかは,医学・生命科学における魅力ある研究テーマであり,またその破綻は突然死という臨床的に極めて悲惨な結末をもたらす。そこで,心臓の電気生理学的特性の基礎概念,その破綻がもたらす不整脈疾患,および心電図・心エコーなどの心臓検査法の実態について講義する。

 

2 教育方針・教育目標

心臓疾患,特に不整脈を題材として,遺伝子・分子の異常がどのように具体的な疾患につながっているのか(gene to bedside),これらを臨床検査でどのように捕ることができるのかを,具体的なイメージとして理解してもらう。

 

3 教育内容

回数

日 時

項  目

内   容

担当者

1

11/29(月)

1

心臓電気生理学

心臓電気現象の生理学的側面について理解する。

古川 哲史

2

12/6(月)

1

興奮―収縮連関

心臓電気現象と心筋収縮との連関関係について学ぶ。

3

12/13(月)

1

心臓分子生物学

心臓の特に電気現象・興奮―収縮連関の分子生物学的側面を理解する。

4

12/20(月)

1

不整脈

不整脈の現状と将来的展望について学ぶ。

5

1/17(月)

1

最新の心電図・心エコー検査

最新の心電図検査・心エコー検査の実際と将来的展望について学ぶ。

6

1/24(月)

1

不整脈基礎研究

心臓,特に不整脈研究のup-to-dateについて学ぶ。

〔単位〕選択1単位

〔場所〕

 

4 教科書・参考書

特になし。

 

5 他科目との関連

生理検査学講義・実習と関連する。

 

6 受講上の注意

循環器疾患に興味のある学生の受講を薦める。教科書等を指定しないので分からないことは積極的に質問して講義時間中に理解すること,また自主的に興味ある問題を見つけ文献・インターネットなどでさらに詳しく調べることが望ましい。

 

7 成績評価方法

講義への積極的な参加姿勢とレポートに基づいて評価する。