医用システム情報学実習(I)
Medical
Measurement, System and Information,Laboratory(I)
若 松 秀 俊
1 科目の概要
講義で学習した,現代の医療を支える各種の検査・診断・治療機器を操作するうえで,必要となる基礎的なメカトロニクスの技術を理解し,修得する。
2 教育方針・教育目標
生理検査学・化学検査学等で使用する検査・測定機器の基礎を学び,その自動化に役立てるために必要な計測制御に関する基礎技術を学ぶ。
また,患者の安全を維持するための基礎的な知識について修得する。
3 教育内容
(1)電気現象について理解し,安全な測定について修得する。
(2)科学計算や適当な入出力インターフェイスを用いた生体電気信号の処理を目指した電子回路による計測技術を修得する。
(3)医用機器に使用される各種フィルター回路についての知識を実習を通して修得する。
回数 |
項 目 |
内 容 |
担当者 |
1〜4 |
測定の基礎 |
テスターの製作と使い方 電圧電流抵抗の測定 |
若松秀俊 本間 達 |
5,6 |
基本電気回路 |
ブラウン管オッシロスコープの操作 CR回路の特性と応用 |
若松秀俊 本間 達 |
7〜12 |
半導体デバイスの特性 |
ダイオードの特性 トランジスタの静特性 トランジスタの増幅作用 |
若松秀俊 本間 達 |
13〜16 |
増幅器の実際 |
オペアンプを用いた演算 差動増幅器の同相弁別比 |
若松秀俊 本間 達 |
17〜19 |
ディジタル回路 |
カウンターによるパルス数の計測 組み合わせディジタル回路の性質 フリップフロップとディジタル回路 |
若松秀俊 本間 達 |
20 |
センサの特性 |
誘導電極とセンサ |
若松秀俊 本間 達 |
21,22 |
医用機器の安全 |
医用機器の安全と接地漏れ電流の測定 誘導雑音の対策 |
若松秀俊 本間 達 |
23 |
生体信号の測定 |
光電気変換と脈波の測定 |
若松秀俊 本間 達 |
〔単位〕必修1単位
〔場所〕
4 教科書・参考書
教科書
若松秀俊,本間 達著:医用工学−医療技術者のための電気電子工学−,共立出版社,東京。
参考書
谷口慶治,若松秀俊著:医用電子・生体情報,共立出版社,東京。
北村清吉,橋本享:医用工学概論,医歯薬出版,東京。
5 他科目との関連
本実習は本科目の講義を基礎としており,生理検査学講義・実習の中で用いる医用機材を操作する基礎技術の習得を目的としている。
6 受講上の注意
実習であるので,原則的に全て出席すること。
7 成績評価方法
レポート課題,出席点,演習などの結果を総合的に評価する。