病理検査学実習

Pathological Technology, Laboratory

 

神 山 隆 一

 

1 科目の概要並びに教育方針・教育目標

病理検査学の実習では,病理検査学の総論・各論で学習したことを踏まえて,疾病病変の肉眼観察,標本作製,標本観察を行い,病理検査学的知識・思考と共に疾病の診断,更には病因・病態の解明に寄与し得るような病理学的検査法の基本とその応用が習得されることを目標とする。

 

2 教育内容

回数

項  目

内  容

担当者

1〜24

病理組織標本作製法・標本観察

肉眼観察・固定・切り出し・包埋・薄切・染色(HE染色および結合組織,多糖類,アミロイド,組織内無機物質,神経組織,脂肪,酵素組織化学などの特殊染色)並びに各自が作製した標本および心筋梗塞,動脈硬化症,気管支肺炎,肺結核症,肺アスペルギルス症,肺癌,胃潰瘍,胃癌,大腸癌,劇症肝炎,肝硬変症,肝細胞癌,管内増殖性糸球体腎炎,腎癌,膀胱癌,子宮頸癌,乳癌,橋本甲状腺炎,糖尿病,脳腫瘍,白血病,悪性リンパ腫などの標本観察

中田穂出美

 

吉田祥子

 

神山隆一

25〜30

免疫組織化学

免疫組織化学的染色標本の作製および観察

吉田祥子

神山隆一

31〜45

細胞診

喀痰・液状検体の標本作製

婦人科領域・呼吸器・泌尿器・乳腺・甲状腺・体腔液・非上皮性組織などの細胞診の特徴および標本観察

吉田祥子

神山隆一

〔単位〕必修2単位

〔場所〕形態検査実習室(3号館2階)ほか

 

3 教科書・参考書

「病理検査学講義」に掲げたものの他,以下のものなどがある。

大西俊造,梶原博毅,神山隆一編:スタンダード病理学,病理学のすべて,文光堂

Medical Technology編:カラー版染色法のすべて,医歯薬出版

坂本穆彦:臨床細胞診断学アトラス,文光堂

 

4 受講上の注意

病理検査学の実習においては,標本作製,肉眼および標本観察を自ら実際に行うことに意味があり,必ず出席して習得して欲しい。

 

5 成績評価方法

スケッチやレポートの提出に加え,出席状況,実習態度により総合的に評価する。

 

なお,教科書・参考書,他科目との関連などについては「病理検査学講義」に記載した如くである。