広 瀬 たい子
1 実習の概要・目的
小児に接する体験を通して,発達する小児の特徴を理解する。また,疾病あるいは障害を持つ小児を全人的に理解する。さらに対象とその家族の必要としている援助は何かを理解し,小児の看護を行うための基礎的能力と技術・態度を養う。
2 教育目標
本実習は,保育園,障害児施設からなる臨地実習と病棟での臨床実習から構成される。
(1)臨地実習(保育園実習)
目的:健康な小児の日常生活行動を実際の保育活動を通して観察し,成長・発達の特徴を把握する。
目標:1)子どもの成長・発達,および生活を環境との関連で理解する。
2)子どもと家族の支援に必要な基本的な観察技術を習得する。
3)子どもを取り巻く家庭,地域のサポートシステムを理解する。
4)小児の生活における保健行動,健康管理の概要を知る。
(2)臨地実習(障害児施設実習)
目的:障害児の生活および環境を実際の看護活動を通して理解する。
目標:1)障害児の日常生活,環境を理解する。
2)障害児の日常生活における看護の実際について学び,援助を実施する。
3)障害児を取り巻く医療,教育,家庭や地域のサポートシステムを理解する。
4)障害児療育にかかわるチームメンバーの機能と充実を学ぶ。
(3)臨床実習
目的:疾病あるいは障害を持つ小児に接する体験を通して,小児の特徴を理解し,小児とその家族の必要としている援助を考え,実施する。
目標:1)疾病あるいは障害をもつ小児およびその家族との関係のもち方を学ぶ。
2)疾病・障害,入院が小児およびその家族に及ぼす影響を理解する。
3)疾病あるいは障害を持つ小児と家族への看護のために,対象を把握し,必要な援助を行う能力を養う。
4)小児をとりまく医療,保健,福祉の連携の中で小児看護の役割を理解する。
(4)学生に期待するもの
1)既習の学習を統合して,実際の場面で遭遇する問題・課題に積極的に取り組むこと。
2)実習期間中,各自の学習目標を明確にし,それに向かって意欲的に取り組むこと。
3)小児のケアに際しては特に安全に対する配慮を行うこと。
4)実習期間中は自己の健康管理に注意すること。感染源とならない。
5)スタッフの一員であり,かつ学習する者としての自覚と責任をもって行動すること。
3 実習内容・方法等
(実習要項参照)