救急医療の臨床検査・日常検査の緊急値

Laboratory Medicine in Emergency

 

窪 田 哲 朗

 

1 科目の概要

最近,チーム医療の重要性を指摘する声が高まっている。医療内容が高度かつ複雑になるにつれ,最善の治療効果が発揮されるためにも,医療過誤を防止するためにも,従来にもましてコ・メディカルの積極的な関与が必要とされているためである。臨床検査技師は多数の検査データの中に,即刻医師に提供しなければならない情報が含まれていれば,これを見逃してはならない。この科目は,そのような判断を下すための基礎知識を提供する。

 

2 教育方針・教育目標

具体的な臨床検査のデータを見ながら,それらが救急医療や重症者の診療の現場に提供されることの意義を理解できるよう,実践的な内容の講義を行う。

 

3 教育内容

回数

項     目

講   義   内   容

担当者

1

イントロダクション

一般的な血液検査データのみかたの基本

窪田哲朗

2

救急医療

救急医療の現場が求める臨床検査技師の役割

今井孝祐

3

消化器

消化器系の緊急病態と臨床検査

佐藤千史

4

呼吸器

呼吸器系の緊急病態と臨床検査

吉澤靖之

5

循環器

循環器系の緊急病態と臨床検査

川良徳弘

6

血液

血算,出血,凝固などのデータが示す病態

小山高敏

7

中枢神経

痙攣,意識障害の鑑別

大久保善朗

 

4 教科書・参考書

たとえば河合忠,水島裕 編,今日の臨床検査(南江堂)などの,臨床検査値の読み方を解説したハンドブックを携帯されたい。

図書館で,今日の診断指針(医学書院),内科学(朝倉書店)などを参考にして理解を深めて欲しい。

 

5 他科目との関連

他の総ての専門科目と関連する。

 

6 受講上の注意

授業中に扱われた具体的な疾患,病態について,参考書をみて復習し,試験の際に答えられるように整理しておくこと。

 

7 成績評価方法

筆記試験。