血液検査学実習

Clinical Hematology,Laboratory

 

小 山 高 敏

 

1 科目の概要

血液検査学講義参照

 

2 教育方針・教育目標

血液検査学実習では,血液検査学総論・各論で学習したことをふまえて,血液検査の基本とともに,日進月歩の新しい知識や技術に対応できる応用力・理解力が習得されることを目標とする。

 

3 教育内容

回数

項     目

講   義   内   容

担当者

1

採血法

採血行為の範囲・種類と注意,採血部位と手技,乳幼児の採血,血液検体の扱い方,血漿・血清の分離法を習得し,よく使われる器具と抗凝固剤について学ぶ。

小山高敏

2

赤血球に関する検査

赤血球数・ヘマトクリット値・ヘモグロビン濃度測定法,赤血球指数算定法,赤血球の大きさの測定について学ぶ。

3

血沈,白血球数,血小板数

赤血球沈降速度・白血球数・血小板数測定法について学ぶ。

4

血液塗抹標本作製と染色

末梢血塗標本の作成法と普通染色(ライト,ギムザ染色)法を習得する。赤血球浸透圧抵抗試験を習得する。

5,6

末梢血塗抹標本の見方 (1)

正常人末梢血塗抹標本を作製・観察し,血球像の観察法を身につける。網赤血球・ペルオキシダーゼ染色法を習得する。

7,8

末梢血塗抹標本の見方 (2)

各種患者末梢血塗抹標本の観察を行い,病的血球像の判別を学ぶ。エステラーゼ染色法を習得する。

9

骨髄像の見方 (1)

骨髄穿刺液標本の作成法を学び,正常骨髄像を観察し,骨髄像の観察法を習得する。

10,11

骨髄像の見方 (2)

各種患者骨髄液塗抹標本の観察を行い,病的骨髄像の判別を学ぶ。また末梢血好中球アルカリフォスファターゼ染色法を習得する。

12

血小板の関係する検査

出血時間,毛細血管抵抗試験,血小板凝集能の検査法を習得する。

13

凝固関係の検査

活性化部分トロンボプラスチン時間・プロトロンビン時間・フィブリノゲン値測定法を習得する。

14

線溶系,凝固・線溶阻止因子の検査

フィブリン・フィブリノゲン分解産物,アンチトロンビン,プラスミンインヒビタなどの測定法を習得する。

15

自動化された血液検査

自動血球計数器,白血球分類装置などについて原理と測定の実際を習得する。

 

4 教科書・参考書

血液検査学講義と同じ,血液検査学(医歯薬出版)を用いる。

 

5 他科目との関連

血液検査学講義参照。

 

6 受講上の注意

実習においては自ら実際に行うことに意味があり,必ず出席して習得すること。

 

7 成績評価方法

実習であるので,基本的には,各実習毎にレポートやスケッチの提出を求め,これを重視するが,講義試験に実習内容を含めることがある。