小 山 高 敏
１ 科目の概要
血液成分の産生機構・形態・機能についての基本事項を習得し，各種血液疾患にける血液検査学の意義を習得する。
２ 教育方針・教育目標
血液検査学は，従来形態学を母地として発展してきたが，今日では，生化学，生理学，細胞生物学，細胞遺伝学，分子生物学などが広く取り入れられている。このような多角度からの知識や技術を十分に理解し，かつ応用できることを目標とする。
３ 教育内容
総論において，各血液成分の内容と，機能について概説する。また，血球の産生部位，産生機構などについて説明する。
各論においては，血球成分については，赤血球・白血球・血小板のそれぞれについて，形態学，機能を習得する。また，止血・凝固線溶系については，その機能について習得する。
代表的な血液疾患について，その病態生理を理解するとともに，診断・治療・経過における血液検査学の意義を習得する。造血幹細胞移植の基礎についても理解する。
○血液細胞の起源・分化，赤血球の生成と異常について理解する。
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回数 |
項 目 |
講 義 内 容 |
担当者 |
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1 |
血液学総論，赤血球回転 |
血球細胞の起源・分化，赤血球の機能・形態・分化・成熟・寿命 |
村上直巳 小山高敏 |
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2 |
ヘモグロビン，鉄 |
ヘモグロビンの構成・合成過程・分解，鉄の体内分布・回転 |
〃 |
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3 |
貧血総論 貧血 (1) |
貧血症についての概説，巨赤芽球性貧血の病態 |
〃 |
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4 |
貧血 (2) |
溶血性貧血・再生不良性貧血の病態 |
〃 |
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5 |
貧血 (3) |
鉄欠乏性貧血・赤血球増加症の病態 |
〃 |
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○白血球：その生成と異常について理解する。 |
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回数 |
項 目 |
講 義 内 容 |
担当者 |
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6 |
白血球の産生，白血球異常 |
白血球の産生，白血球異常 |
奈良信雄 小山高敏 |
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7 |
急性白血病 |
急性白血病 |
〃 |
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8 |
慢性白血病 |
慢性白血病 |
〃 |
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9 |
骨髄異形成症候群，多発性骨髄腫，悪性リンパ腫 |
骨髄異形成症候群，多発性骨髄腫，悪性リンパ腫 |
東田修二 小山高敏 |
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○止血・血栓 止血の機序と異常について理解する。 |
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回数 |
項 目 |
講 義 内 容 |
担当者 |
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10 |
採血法，止血機序 |
臨床検査における心構えと一般的注意，止血機序の概観 |
小山高敏 |
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11 |
血小板 (1) |
血小板生成，巨核球と血小板の形態 |
〃 |
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血小板 (2) |
血小板の機能 |
〃 |
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12 |
血液凝固 (1) |
血液凝固機序 |
〃 |
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13 |
血液凝固 (2) |
血液凝固制御機序 |
小山高敏 |
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線溶 (1) |
線維素溶解（線溶）機序 |
〃 |
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14 |
線溶 (2) |
線溶制御機序，出血性疾患 |
〃 |
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15 |
血栓性疾患，播種性血管内凝固症候群（DIC） |
血栓性疾患，播種性血管内凝固症候群（DIC） |
〃 |
４ 教科書・参考書
教科書として日野志郎，奈良信雄，小山高敏（著）：血液検査学（医歯薬出版）を用いる。講義時に，適切な参考書を提示する。
５ 他科目との関連
血液検査学は，講義だけで習得されるものではなく，実習による習得がより重要である。また，化学検査学・病理検査学・免疫検査学との関連も深い。
６ 受講上の注意
講義では，血球の形態などは，よりよく理解できるようスライド・ビデオを多く供覧する。その他教科書等では得られない知識や応用のきく理解を習得できるよう講義を行うので，必ず遅刻せずに出席してほしい。
７ 成績評価方法
講義修了後，血液検査学における理解・知識を評価する目的で，筆記試験を行う。