平成16年度 FD 佐藤学東京大学教授 講演会

講演者: 佐藤 学 (東京大学教育学部長)
講演タイトル:「教養教育と専門家教育の接合」
日時:平成16年10月2日(土)
場所:湯島キャンパス 歯学部特別講堂

 教養部FD・評価委員会が主催する研修会の一環として、10月2日午後2時より、佐藤学先生の講演会「教養教育と専門家教育の接合」が本学湯島キャンパス歯学部特別講 堂で開催されました。今回は「行動する研究者」として知られる佐藤先生(東京大学大学院教育学研究科長、教育学部長)をお招きし、大学のあり方にかかわる大きな問題について論じていただきました。学内および学外から約60名の参加者が集まり、講演後には参加者による討論会が行なわれました。

 佐藤先生のお話は、日本において教養教育と専門家教育の接合に問題が生じる原因を整理することからはじまりました。欧米にくらべて日本では「専門家」の概念が未成熟であること、「専門家教育」と「専門教育」が混同され、「リベラルアーツ」と「一般教養」が混同されていること、「専門家教育」を職業人教育と混同する傾向があることなどが挙げられました。今回の講演は、こうした状況下で教養教育を見直し、新しい理念やカリキュラムを探究するときに考えるべき諸問題も提示したうえで、「専門家教育を含めた、ふくらみのある教養教育」という展望を開くものでした。

 講演会につづいて、3時40分から5時15分まで討論会が行なわれました。学生の指導からカリキュラム構築にいたるまで、佐藤先生の示唆に富むコメントを求める切実な発言が学内外から続出し、充実した意見交換のひとときとなりました。

講演内容と質疑応答の詳細はこちら(PDFファイル)

 討論会後には佐藤先生を囲んで、十数名で2時間ほど食事をしながらの懇談会が行なわれました。

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