社会学   板橋作美

開講日

前期、月曜1時限

授業の目的・内容

この授業は、人間が社会的存在であるということは、いったい、どういうことなのかを考えることが目的です。

はじめに、社会のあり方が、ひとびとの社会的アイデンティティーや世界のとらえ方にいたるまで、われわれの存在そのものに、どれほど広く深く影響を与えているかを、この何年かさかんに議論されている夫婦別姓の問題をとりあげて、考えていきます。この問題には、血縁、出自原理、婚姻、「家」観念、祖先祭祀など、さまざまな問題が関係しています。これは、君たちに、われわれがいかに社会的存在であるかを実感してもらうとともに、自社会というものを相対化してもらうことでもあります。

次に、集団、関係、交換という、社会というものを考えるときに重要な概念をとおして、社会の「意味」を考えていきます。ただし、意味という言葉は、おそらく、君たちの使い方とは違っていると思います。意味という言葉のとらえ方もまた、社会というものを考えるときに考えなければならないのです。

授業計画

授業では、上にあげた、血縁、出自原理、・・・関係、交換などについて、それぞれ二回前後ずつ話していきますが、それらはたがいに交差し、関係しあっていますので、単純にそれらの順番に話していくのではありませんが、ほぼその順番に話していきます。

授業は講義形式ですが、ときどき、君たちに小作文を書いてもらいます。それは、君たち自身で社会について考えてもらうためです。

成績評価の方法

最後に出してもらうレポートと、小作文によって、総合的に評価します。また、ときどき出席をとります。出席点は、レポートと小作文の総合評価にプラスします(つまり、出席をとった日に欠席しても、マイナスとはしません)。

教科書及び参考図書

教科書はありません。参考図書は、授業中に紹介します。


リンク:   [人文社会][教養部][東京医科歯科大学]