開講日 後期、水曜2時限
授業の目的・内容 医学史も医療史も、またバイオエシックスも、たいていは欧米の話が中心になります。現代の医学や医療の、あるいはバイオエシックスの成り立ちを考えれば、それもやむをえないことではあります。しかしそうであったとしても、いま日本で医学を学んでいて、また将来(ほとんどのひとが)日本で医療にたずさわるというのに、日本の医学・医療の「過去」と「現在」について知る機会が少ない現状は、やはりおかしいと言わざるをえないでしょう。この講義はそうした機会を――ささやかながら――提供するためにあります。
日本の医学・医療をめぐっては、たとえば「医局講座制」「国民皆保険制度」「厚生労働省」「日本医師会」といった制度や組織がしばしば批判の俎上にのせられます。もとより、それらのなかには妥当な批判もあれば、そうではない批判もあります。いずれにせよしかし、「妥当」であるかどうかを見極めるには、また(未来の)医療プロフェッションの一員として、日本の医学・医療のこれからを見通し、そしてあるべき姿を構想してゆくには、まずもって「歴史」に問いかけることが必要になります。近現代の日本における医学・医療の歩みを振り返り、批判的に検証するこの講義を、医療人としてのヴィジョンの形成に役立ててほしいと思います。
授業計画 セミナー形式で行います。「医局講座制」「国民皆保険制度」「医療の社会化」「健民健兵政策」「GHQの医療制度改革」など、いくつかのテーマを設定し、講義と、テーマごとに決めた担当者による発表、そしてディスカッションにより、各テーマを検討してゆくことにします。
成績評価の方法 @発表(プレゼンテーション)の内容およびディスカッションへの参加 Aレポート B出席等の平常点を総合して評価します。
教科書及び参考図書
参考文献は講義のなかで随時紹介してゆきます。