遺伝子診断

・cDNA・ゲノムDNAのクローニング
  • cDNA
1.病気を調べるにタンパク質の異常を調べたい。
2.タンパク質の異常を調べるにはmRNAを調べればよい。
3.しかし、mRNAは不安定なので解析しづらい。
4.そこで、mRNAをDNA(デオキシリボ核酸・安定性が高い)に置換して解析する。

注意;DNA:イントロン有り cDNA:イントロンなし

  • クローニング;1つの核酸分子のコピーを多数作る技術。(プリントNo.3最左図)
    • 1つの遺伝子を完璧に解析するのは難しいのでコピーを解析しその結果を総合する。
  • 制限酵素;特定の塩基配列を認識して切断する酵素。

    <例>

  • プラスミド;細菌に寄生する環状DNA。(自律的な自己複製機能をもった共生的な染色体外環状2本鎖DNA)
  • DNAリガーゼ;異なるDNA間を連結する酵素
・DNAの解析法

  • サザンハイブリダイゼーション法(プリントNo.3中図)余談
    • ハイブリダイゼーション:塩基の相補性を利用して、由来の異なる核酸同士の2本鎖分子を作らせること。
    • プルーブ:塩基の相補性を利用して、目的とする核酸を選択するための短いDNA。

    サザン氏は解析したいDNAとアイソトープでラベルしたプルーブをハイブリダイズして電気泳動を行った。

  • 注意:TAAGCはプルーブ
・PCR法 polymerase chain reaction   DNA断片の機械的な増殖法・クローニングに代わる技術

用語解説

  • プライマーDNA:DNA合成の時、合成開始点となる短いDNA
  • アニーリング:1本鎖ずつにDNAが2本鎖にもどること

方法

tube の中に... 鋳型DNA:増幅させたいサンプルDNA
       プライマー:目的とするDNA領域の開始部分と終了部分の2種
       熱耐性ポリメラーゼ:高熱条件かでも機能を失わない、DNA伸長酵素
       NTP:ATP・GTP・CTP・GTPの総称
以下プリントNo.3参照

を入れ... 1)熱変性:90℃1m
    2)アニーリング:50-60℃1m
    3)DNA合成:70℃2m

の作業をn回繰り返すと目的とする領域のDNAが2個複製される。(中には目的以外の部分を持つものも含まれる)

利用方法

1)増殖したDNAを... サザン法にかける
           家系解析に用いる(親子鑑定)
2)ウィルスの検出:ウィルスに感染すると起こる変異の有無を調べる。
3)微量のmRNAを検出:調べたいmRNAをcDNAに置き換えそれをPCRにかけ、増やす。