コラム1 <配偶子の多様性 - 兄弟姉妹で姿が異なるのは何故か>
 親の細胞には22対の常染色体と2本の性染色体、計46本(2n)ある。配偶子はこの半分の染色体を持つ。そのため、単純に考えると配偶子の種類は、対になっている染色体のどちらを選ぶかで2通り。それを23本について考えると、223 通りの配偶子が形成されることになる。これを計算すると、8388608通りである。
 さらに親は二人いるので、さらにその2乗、およそ 7×1013 通り。

しかし実際には組み替えという現象によりその組み合わせはさらに大きくなる。

減数分裂の際に1個の母細胞(2n)から各相同染色体1本ずつ含む生殖細胞(n)が4個できる。
組み換えは減数分裂第一分裂期前期に起きる。

組み替えは染色体の任意の位置と回数で起こるため、実際には全く同じ配偶子は存在しない。(223 通りをはるかに越える。同じ配偶子を作るほど、ヒトは配偶子を形成しない)